林文子横浜市長の人事②vs議会改革 | 不可能をかのうにする かのう重雄 オフィシャルブログ「一つ、ひとつを重ねて」 Powered by Ameba

林文子横浜市長の人事②vs議会改革

林文子横浜市長の人事②vs議会改革




林文子市政成果の年の人事が発表された。去年は5人の局長級の退職延長が話題となった。今年も林市政下での人事は大きな話題となっている。


第一は任期途中での二人の副市長の辞職であろう。副市長の任命の時は議会の承認を得るが、辞職となると承認どころか議会への説明もない。この尻切れとんぼの慣習に行政、議会ともに改正はない。




それでも平成219月に、開国博担当副市長だった野田由美子副市長が辞職するとき横浜市議会は、 “議会軽視” と言って林市長を批判した。しかし、今回はそんなこともなかった。少なくとも二人の副市長が、市長の在職期間に辞職するなど横浜市にとって前代未聞の事実である。まさに奇異なことが起こったのだ。



3.11以降の日本社会の環境は平成21年度のときとは大きく違っている。

その影響は行政のみならず、議会に対しても大きい。低迷する経済状況は税収悪化のため行政運営を直接圧迫する。東日本大震災後の政府、行政の対応は今まで政治に無関心であった層にも大きく影響を与えた。だからこそ、過去の成功体験など一切通用しない現代社会には柔軟な能力が議会にも行政にも要求されてきているのだ。




まして、大都市制度創設、国際都市横浜、文化都市横浜を目指す林文子市長だけにその発言の責任は大きい。そして、最高幹部人事への注目度は大きい。


驚くべき人事は去年度一回限りで十分であったはずだった。しかし、また329日、東京新聞に報道された。 “横浜市危機管理監 立花局長を再任用 内部から批判も” という見出しだ。




去年度、立花局長はその退職延長を数紙に報道されたが、2年連続その人事に対し疑問視されて報道される行政マンも前代未聞であろう。


しかし、一番注目すべきはこの人事に対する、市長記者会見での林文子市長のコメントだろう。

http://www.city.yokohama.lg.jp/ex/mayor/interview/2012/120404.html



記者: 人事に関する件ですが、健康福祉局長だった立花さんを再任用して、危機管理監にされた意図は何だったのでしょうか。


市長:(東京大学地震研究所の試算では、)首都直下地震が4年以内に起きるのではないかという危機的な状況の中で、防災と減災は(重要であり)、予断を許しません。そういった意味で、今まで(危機管理監は)消防局長と兼任でしたが、専属で立花氏を配置しました。

私も横浜市災害対策本部長となりますので、そういった時にサポートしてもらいたいということと、健康福祉局での大変素晴らしい実行力、それと繊細なといいますか、細部にわたって気を使いながら仕事ができる、現場主義だということです。いろいろな意味で大変才能がある人であり、このポストについては、何よりも優先的に我々がやっていかなくてはいけないことなので、任命させていただきました。




記者: 去年、定年延長をしたうえで、更に再任用してというのは、他に人材がいないのかという感じもするのですが、その辺いかがでしょうか。


市長:  他に人材がいないということよりも、私は経営者を13年やっていましたが、こういった人事というのは全ての経営だったり施策実現の要諦になります。全体の中で見ているということです。(人材が)いないとかそういった問題ではなく、全体のバランスの中で、一番良い適材適所で発揮できる方を置いているということです。



トップの発言の責任は非常に大きい。そして、一度公になった以上、簡単には取り消せない。



平成21年度決算特別委員会(106)の健康福祉局局別審査で、私は市民、患者側に軸足を置かず病院側に軸足を置く医療政策を推進する立花局長に対し、その姿勢の是正を要求した。(その後、大きな是正は見られていない。)さらに、立花元健康福祉局長は、去年、牛肉の放射能汚染を予想できなかった危機管理能力の欠落を示した。危機管理監とは、何よりも生命を重んじる人物がなって初めて市民が安心する。・・・今更いうべきことではないと思うが。




しかし、一番の問題は “謝罪なき姿勢” だろう。 禍が上から起きた実例だったと思う。


今、奉仕型のリーダー哲学である「サーバントリーダーシップ」が注目されている。企業改革でその概念を実践した資生堂相談役の池田守男氏は、「組織はトップダウンで動かすのではなく、下から支えることで動かすリーダーとしての資質・精神性」と定義する。

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