横浜市の驚くべき人事の惨憺たる結果 | 不可能をかのうにする かのう重雄 オフィシャルブログ「一つ、ひとつを重ねて」 Powered by Ameba

横浜市の驚くべき人事の惨憺たる結果

横浜市の驚くべき人事の惨憺たる結果


今年度の初め、私は5人の局長級退職延長に対し、疑問を投げかけた。


人事は組織の心臓部であり、林市政の成否に関わると危惧した。そして、新聞にも報道された。結局、その異例な人事に対し、議会として正式に疑問符を投げかけたのは “みんなの党” だけであった。


風通しのよい、もの言える組織への変革、脱“中田” という林市長の基本姿勢に期待したにも関わらず、Y150 を含めた政策を打ち出した中田市政の中心的存在であった 現総務局長と健康福祉局長の退職延長を行った。


平成20年度、横浜市が財政の健全運営を目的に積み立てられた財政調整基金55億円は取り崩され、Y150の補助金にあてられた。財政調整基金とは、災害や経済事情の変動など緊急時の利用を想定したものだ。私も含め、横浜市議会はその予算案に反対を示さなかった。


結局、その3年後に東日本大震災という大災害が起こり、経済事情が変動する事態となった。まさに後の祭りだ。


福島原発の放射能汚染が危惧される中、去年の77日、横浜市は安全安心都市特別委員会に横浜市大放射線科の井上登美夫教授を招き、放射線による人体への影響などの説明を行った。


そして、横浜市保健所は “食材については産地において計測等がされており、流通しているものは基本的に安全” という主旨を強調した。しかし、その論調も翌日の東京都福祉保健局の報道発表で崩れる。


福島県産の牛肉の暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されたからだ。

“根拠ない食品安全情報” を発信した横浜市保健所と横浜市大医学部。しかし、健康福祉局長も保健所長も謝罪をしていない。


市民の要望を無視して、汚染牛を給食で食べさせられてしまった横浜市の8万人以上の小学生。教育委員会にも責任の一旦はある。


放射線対策、結核対策と、次々と明らかになる筆頭副市長、総務局長、議会局長、健康福祉局長等のコンプライアンス違反を示唆する不可解な対応。


そして、女性市長の足元で行われた最高幹部のセクハラ調査の不徹底。その調査不徹底のまま開催された分限懲戒審査委員会と、最高幹部の特別に考慮された処分?。しかし、セクハラを訴えた女性職員の意向を一切無視したということで、再調査が行われている始末。


昨日、24日の本会議で明らかになった港湾局のボート係留料の未徴収。未徴収会社の社長が、本市の歴代局長級OBの就任が慣例になっている会社だけに、インパクトがあった。未徴収は少なくとも6年にわたり額は半端ではない。だから、テレビと新聞で大きく報道された。


そして、本会議で、露呈した港湾局長の林市長への情報伝達の不十分さ。

この港湾局長も林市長自身が、退職延長を容認した5人の局長の一人だ。


林市長の行った驚くべき人事が、惨憺たる結果を横浜市役所に引き起こしている。人事は組織の心臓部であるだけでなく、組織の品位でもある。


まさに、永年にわたり、引き継がれてきた横浜市人事の手法が中田市政のみならず、林市政にも軋みを与えてしまったようだ。


この人事の手法が、正常化することができる市長が出ない限り、このような失態は何度も繰り返されるだろう。


国際社会から見て、まさに失笑に値することばかりだ。

しかし、一方で監視する立場にあった横浜市議会も市民のみならず、国際社会から失笑されることを覚悟しなければならない。


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