横浜市の人事―退職延長の可否を考える。 | 不可能をかのうにする かのう重雄 オフィシャルブログ「一つ、ひとつを重ねて」 Powered by Ameba

横浜市の人事―退職延長の可否を考える。

横浜市の人事―局長たちの退職延長の可否を考える。


人事の季節となった。昨年度は5名の局長達の退職延長が報道され、話題となった。その理由を林文子市長は事業の継続性とした。


昨年の9月7日、第3回定例会におけるみんなの党、望月高徳議員の一般質問は印象的だった。市民感覚からすれば、経済情勢が悪化する中、高額の給与が支給される5名の局長の退職延長は違和感を覚えるだろう。まさに、その市民感覚を代表とした良い質問だった。


ここに全文を紹介する。

“5人の局長、局長級の市幹部の方々の勤務延長がなされました。それ自体はルールに基づくものですから、そして、人事はまずは市長の権限にあるということは承知していますが、人材育成を重視されるはずの市長のお考えの中で今回の延長をどう位置づけ、理解したらよいかということです。どう理解したらよろしいでしょうか。


仮に、とりわけ重要な案件を抱える部局であるとか事業の継続性といった理由を持ち出せば切りがなくなります。そうした状況は行政運営では常につきまといます。定年の時期もわかっているわけです。例示したような理由で勤務延長すれば、結局行政組織の停滞、モチベーションの低下、発想のマンネリ化、その他の弊害を招くおそれがあります。


勤務延長された方々は余人をもってかえがたい能力、意欲、経験を備えていらっしゃっていて、その後に続く方々はそれが見劣りして任せるには足らなかったということでしょうか。次は自分だと意欲を胸に秘めながら後に控えていた方々がいたはずです。その方々に任せていても心配することもなく、今ごろしっかり勤めてくれているのではないかと思います。”


それから、まもなくの9月16日のことだ。

“広報よこはま 放射線特集号”の配布、汚染牛の給食使用で多くの子供たちを内部被ばくの危険にさらしたということなどで、その退職延長したひとりである健康福祉局長の解任を要求する抗議文が27団体賛同のもとに“横浜のこどもたちを放射線から守る会から提出されたのは。


平成22年10月6日の平成21年度決算特別委員会で、公明党を代表として健康福祉局の審査を行なった。議会を終えた後、他党の議員から、“加納君は資料請求が多く当局が困っているよ。”という指摘を受けた。


一議員の議会活動に関する内容を他党の議員に情報を流すということは、守秘義務という観点からコンプライアンス上非常に問題があることのみならず、林市政の信頼を損ねる行為だと思っていた。この対応は、私の議会活動に対する健康福祉局からの一種の圧力だと思っている。


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また、昨年の10月14日、平成22年度決算特別委員会では、総務局審査を行った。放射線対策部、特に保健所のコンプライアンス上の問題点を指摘させていただいた。


さて、現在、行われているセクハラ・パワハラの調査結果の進捗状況は気にかかる。最高幹部職員らのハラスメントである。当然のことながら、人事が行われる前に結果を出すべき案件であろう。


特にセクハラ案件は相談者を3カ月も放置した上に、相談者の意向をいれないで、一定の処分が行われた案件である。したがって、セクハラを訴えられている最高幹部は少なくとも処分に値する行為を行っている。


しかもまた、よりにもよってその調査の不適切さから、再度別の局によって再調査が行われている。横浜市職員分限懲戒審査委員会で処分されているわけだから、当然のことながら、退職延長を行った副市長、総務局長も関わった事案となる。


これは大変な問題だ。明らかに自ら作成したセクシュアルハラスメントのマニュアルにはない方法で処理を行っていたことになるのでは。そして、最高幹部だけは特別扱いなのかという疑念さえ湧いてくる状況をつくってしまったのでは。


市長にとっての勝負の年だけに、これから行われる人事はその後の成否を左右することになるであろう。(すでに局長級の再度退職延長の人事の動きも耳にしている。)


また、セクハラ・パワハラを訴えた職員たちの現在の職場環境と、その後の人事を非常に案じている。彼らは被害者なのだ。


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国際都市と認められることを、横浜市は再度考えるべきであろう。真の国際人とは何か。真の文化の継承者のあるべき姿とは何かを。


“ 人にして信なくんば、その可なることを知らざるなり ” 文化の継承者であった孔子の言葉を思い出す。


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