議会前の風景―そして本番 その10 小児科救急医療体制 | 不可能をかのうにする かのう重雄 オフィシャルブログ「一つ、ひとつを重ねて」 Powered by Ameba

議会前の風景―そして本番 その10 小児科救急医療体制

桜木町の夜間急病センターの混乱が意味するもの


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昭和56年に桜木町の夜間急病センター(以下桜木町センター)がスタートした。市出費の財団法人“市総合保険医療財団”が条例に基づき運営団体となり横浜市医師会が中心となり協力。



 桜木町センターは開業医を中心とした自発的なマンパワーによる出勤医で運営されていて、365日内科・小児科で20時から翌朝6時まで、耳鼻科・眼科は20時から24時まで対応していた。


 開業の仕事を終えてから夜勤にはいるのだから、これは大変な仕事である。また横浜市医師会には保健所での予防接種、乳幼児健診など横浜市のこども達のために多いに協力していただいている。


 横浜市の3つの夜間急病センターのうち桜木町センターは最も患者さんが多く、小児科救急患者数は平成14年度には、21051件。全患者数の4割は小児科で、小児科の初期救急に多大な貢献をしていた。


 上記のことは平成163月、横浜市救急医療懇談会小児救急部会により提出され横浜市の小児救急医療体制の報告書に明記されている。また詳細なデータに基づき具体的な提案もそこでは示されている。


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 ところが横浜市衛生局は平成17年度、横浜市救急医療センター指定管理選定委員会を開催。

委員長 矢野 聡 日本大学法学部 医療管

理学教授、

委員  井上 光昭 公認会計士、

    関 一平  聖マリアンナ医科大学医学部 救急医学助教授 

    橋本 廸生 横浜市立大学医学部 医療安全管理学教授

    松岡 美子 よこはま・こどものこころとからだを紡ぐ会代表

この選定委員会の委員達が病院協会を選定した。


 病院協会は午後6時からの診療を打ち出し。衛生局から健康福祉局となった医療政策課は“開始時間が早まり、サービスの観点から一歩前進”と取材に回答している。(平成18626日 朝日新聞)病院協会による桜木町夜間急病センターの診療が平成1871日より開始された。


 しかし、2年もたたないうち市病院協会の補助金不正受給という不祥事が公になった。平成20年の9月には病院協会の指定管理者の取り消し。平成2241日から横浜市医師会が指定管理者となり、元の体制に戻った。


 平成17年の選定委員会のメンバーは一体全体、病院協会の何を評価したのかと疑いたくなる。選定委員は一体誰が選出するのか。多くの疑問が残る。本当にばかげた話である。


そして混乱の末、都市経営局から出された今回の小児科救急プロジェクト。そしてまた、病院協会を選定した松岡美子氏が77日の市長会見で再度登場している。摩訶不思議な人選そのものである。

また当時、指定管理者を推進して質問した私達議員も、この経過の中で反省すべきではないのか。元市長だけの問題ではないはずだ。



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小児科救急医療問題は、横浜市行政も市議会もしっかりと勉強し、腰を据えて取り組まなければならない大きな課題である。場当たり的で、風見鶏のような政策は改めなければならない。APECが開催れたことを機に、横浜市が国際都市と思うならば、公に奉ずるとはどういうことかを考えるべきだ。