久しぶりの更新です。
ある刑事弁護について書きたいと思います。守秘義務の点で、少し抽象化しています。
ある日、依頼者が逮捕された。数年前の被疑事実で、なぜこの時期に逮捕されたのかも不明だった。
被疑事実は認め、住所不定でも無職でもない。逃亡のおそれや罪証隠滅の恐れもない事案だった。
逮捕翌日、検察官へ送致され、検察官は勾留を請求した。逮捕から3日目、裁判官の勾留質問の前に裁判官と面会し、勾留の必要性も理由もないことを意見書とともに説明した。
しかし、裁判官は10日間の勾留決定を出した。
明らかに不当な勾留であるが、長期間会社に出勤できないと解雇される可能性がある。早期の身柄解放が至上命題であった。
そのため勾留決定を裁判所から電話で受けてから、直ちに準抗告を申し立てた。決定から3時間後である。
翌日、勾留決定をした裁判官とは別の裁判官の合議体は準抗告を認め、勾留は取り消され、釈放された。その結果、会社も辞めずに済んだ。
刑事弁護はスピードと熱意が大切です。
逮捕、勾留されても、弁護人としては身柄解放の可能性を考えなければならないということを感じた案件でした。