視聴者の心に刺さる映像を作るために、映像クリエイターは様々なテクニックを用います。映像に与える要素としては、撮影、編集、演技、照明、演出、スタイリスト、などなど、挙げるとキリがありません。その中で、今回は機能的価値と情緒的価値についてお話しします。

映像は大きく分けると機能的価値と情緒的価値の2つの要素で構成されています。機能的価値の伝達方法の例としては取扱説明書が挙げられ、製品やサービスが与える機能を正確かつ、多くの場合は言語化して伝えます。では情緒的価値の伝達方法は? 実は多くの映像コンテンツは知らないうちに機能的価値に偏る傾向があります。特にアマチュアの方がビジネス用途に制作する映像は情報を詰め込み過ぎて、結果的に機能的価値を伝えるだけで終わります。あえて映像という非言語の伝達方法を用いる場合は、情緒的価値に重点を置くべきです。

資生堂を例にすると、資生堂の機能的価値は化粧品の製造および販売です。では情緒的価値はというと、人を美しくすることです。テレビCMでは、タレントが資生堂の化粧品やシャンプーを使うことで、女性が輝き、より美しく、男性を魅了するシーンが流れます。決して成分だけを列挙したり、価格を表示するだけではありません。映像を通してお客様が得られる価値を上手く提示します。ターゲットにささる情緒的価値を探すこと=映像の善し悪し、と置き換えられます。ある意味もっとも上流にあたる行程なので、情緒的価値の重要性を忘れないで下さい。