世界はどこでも同じ、という気付き(3) | 滋賀トーストマスターズ

滋賀トーストマスターズ

初めまして!滋賀トーストマスターズです。
トーストマスーズはアメリカで設立された、非営利の英会話クラブです。
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次の日、ポスターセッションが終わったので、
さっそくBremenトーストマスターズの会場に向かいました。

着いた日は6月も下旬の頃。
最初恐れていた、暗くなったら道が分からなくなるというのは、まったくの杞憂であることがわかりました。
なんと夜の10時くらいまで明るいのです。
これって、びっくりしません?
4時に会社から引けたとして、暗くなるまでまだ6時間あるんですよ。
6時間あったら、ドライブして、バーベキューして、それから温泉に入って、余裕で帰ってこれますよね。
1日、得した気がしませんか?

ということで、前の日に確認した道を、周りの風景を確認しながら、前日確認しておいた、コンビニのそばの建物を目指して歩いて行きました。

で、入り口に立つと、やはり鍵がかかっていました。
中で誰かが動く気配もない。他にやって来る人もいない。
さぁ、どうする?

いろいろ迷った挙句、Breamenトーストマスターズの人に電話を掛けてみることにしました。

「私は※※です。今、玄関にいます」
電話の向こうでは、「〇〇〇、OK」と言っています。多分、OKなんだと思い、立っていると、人が出てきて、無事入れてくれました。

2階に案内されて、部屋に入ると、みんな、お菓子とか飲み物を飲んでいました。
会長さんと思しき人が近づいてきて、「ようこそ。私は〇〇です」と言ってくれます。当然、ドイツの人の名前なんて、聞きなれないので、私の耳を右から左にすり抜けていきました。

ミーティング前の、ざわざわした感じ。なんか、日本のクラブと同じです。

人種は、肌の色も、白、黄色、黒など色々で、中国系か韓国系の人もいます。
(後からわかったことですが、Bremenには、筑波のJAXAのような宇宙開発のセンターがあるため、いろいろな人たちが働いているようでした)

そうしているうちに、ロの時にイスを並べ、私はオフィサーと思しき人の隣に席をもらい、全員が席に着きました。
ミーティングのスタートです。

ゲストの自己紹介は、日本のクラブと同じ。私はつたない英語で自己紹介をしました。

それからは、日本のクラブと同じようにミーティングは進んでいきました。

でも、実はBremenトーストマスターズはドイツ語のクラブだったのです。

ドイツ語でのスピーチ。わかるわけがありません。

ところが、スピーチをしている表情、体の動き、雰囲気はわかるんですね。

スピーチが終わると、隣に座ってくれたオフィサーの人が、英語でスピーチの内容を説明してくれました。「彼は△△で、今日は〇〇で、苦労した話をしていたんだ」と、なんかわからないけど、苦労したんだなーと思って、△△のところはアジェンダを見て理解し、〇〇のところは、結局〇〇のまま終わってしました。

スピーチが終わると、コーヒーブレークがあって、エバリュエーションです。
スピーチの内容がわからないのに、エバリュエーションがわかるわけはありません。しかもドイツ語です。

ところが、エバリュエーションが始まると、
「にこやかに相手を思いやる顔をしている」
「なんか、スピーチの内容を確認するように話している」
「なんか、前にも指摘したような点については、こうしたらいいよ、とアドバイスしているよう」
「スピーカーの人も、その話を聞いて、頷いているよう」
「最後に、次のスピーチ頑張って、と言っているよう」
ということはわかりました。
とくに、「前にも指摘したような」ことを言うと、メンバーの中で、苦笑する人がいたりして、「この人は、そういうキャラクターなんだな。なかなか、直っていないんだな」という風に勝手に妄想してみたりしました。

なんか、そんな妄想をしているだけで、ミーティングに参加した気分になったのには、われながら笑ってしまいました。それと同時に、多分、妄想ではなく、国は変わっても、エバリュエーションで交わされるコミュニケーションは、同じなんだろうなと、気付いたのです。

そんなこんなで、あっという間にミーティングは終わり、最後に、ゲストのコメントを言いました。日本では、トーストマスターズのマガジンを紹介したりするんだよ、と言ったところ、結構皆さん、食いついてくれたような感じでした。

ミーティングが終わると、日本だと二次会とかにいくけど、みんなまだ会場にいるようだし、この後は、何も無いのかなーと思いながら、誰もそれについて誘ってくれないし、人見知りの私は、感謝の言葉を伝え、そそくさとホテルへの道を帰り始めました。

夜の9時近く。まだ空は明るいままです。

とぼとぼ歩いていると、車が寄って、車の中から呼びかけられました。

「これからビール飲みに行くけど、どう?」

Bremenトーストマスターズのメンバーです。
えっ、やっぱ国は変わっても同じじゃん!とまたまた気付いたわけです。

さすがに、明日も展示会を見たりする仕事はあります。それに人見知りだし。

「明日も仕事があるし、どうもありがとう」

と言って、手を振って、彼らの見送ったのです。

それからホテルまでの道は、初めての外国のトーストマスターズを経験した緊張感から開放されて、それでもアドレナリンはまだ出ていたし、ちょっとふわふわした感じで歩いていた感じです。

トランジットの緊張、Bremenの空港からの緊張、そして、はじめての外国のクラブでの緊張、もちろんポスターセッションでの緊張、そんなものが、知らない内に私の中に積み重なり始めていたのでした。