日曜日の今日は曇りですが、雲量はさほどでもなく、たまに日差しも出てきてます。

奥さんが、盛岡市の隣の街で開かれる「お母さんコーラス東北大会」を聴きに行くというのでさっき駅まで送ってきました。

秋田や福島で入っていたコーラスグループの友達とも会うらしく、お土産を持って嬉しげに出かけていきました。


帰ってきてから、紫陽花に水をやり、お風呂を掃除して、さてとソファにひっくり返ってスマホニュースに目を通していたら、「これは読んだほうが良いかも」と思った記事があったのでご紹介したくなりました。



こないだ秋田で山菜採りをしていた男性がクマに襲われ殺された事件で、その男性とよく一緒に山に入っていたAさんという人が、その捜索過程で体験したことや、山の恐ろしさについて、ものすごく納得できる話を記者のインタビューに対して答えている記事です。

私は若い頃山形やら秋田で山登りをしましたが、全部登山道が整備された山でした。だから一度も熊には遭遇したことがありません。
Aさんによれば、山菜採りをするにはそんな登山道があるような場所ではなく、もっと山深い、山菜採りのプロでも恐怖を覚えるような場所に入らなければならないのだそうです。
しかし、そんな場所は当然熊の縄張りでもあるわけで、そこに侵入する人間は、熊を刺激しないように熊に対する畏敬の念を持ちながら行動しなければならない、というような話です。
特に、熊の糞やねぐらを見つけたら、その周辺には必ず熊がいると理解し撤退しなければならない。

それを知っているはずの佐藤さんが襲われた背景には、無神経に山に入り込んだ別の山菜採りの人たちが熊を苛つかせてしまったのではないかとしています。

佐藤さんが行方不明になってからの捜索のあり方にも疑問が挙げられています。
①最初は猟友会が来ずに、捜索隊は丸腰で熊のいる山に入った、②山をよく知っている佐藤さんの話を聞かない警察が「捜索のプロだ」と言わんばかりに、効果のない捜索を繰り返した、③佐藤さんの遺体を発見した時も2名の警察官は普通の事件現場であるかのように行動し、熊に対して無防備であった。その結果二人とも熊に襲われ重傷をおった。

この記事を読んでいてなるほどね、と思ったのは、山や熊に関する知識も経験もない警察官が、「警察官だから」という理由だけで捜索の主導権を握り、結果的に熊に返り討ちにあってしまったということです。

山では人間社会の権威とか権力は一切通用しないのに、山を知らない「社会的権力」を持つ人がそれを知らずに入るのは危険なのは当たり前ですよね。

それだけでなく、Aさんはヒトと野生動物の棲み分けについてもなるほどと思うことを話しています。
全部が正しいかどうかは知りませんが、山を知ってる人の話しはやはり違うなと思いました。

最近の日本は(こういうとまた老害と言われそうですが)、具体的な体験なしに「かわいい」とかの見た目で判断する過剰に頭でっかちの人が増えてるような気がします。
動物は人間に慣れて優しくしてくれるものだ、とかいう間違った思い込みで怖さを知らずに近づけば、領域を荒らされたと感じた野生動物は反撃してくるでしょう。

冒頭の写真にあるようなでっかい熊に出会ったら、か弱いニンゲンは死を覚悟せざるを得ないから近づかないのが道理です。
山をよく知ってる人でさえ殺されるのだから、動物を知らないで、自分の言うことは動物にも通じるとか傲慢に思っている人はあっという間に殺されてしまいます。

野生生物の怖さをきちんと理解しなきゃならないと思います。

もしよろしければ現代ビジネスの記事をお読みください。

背筋が寒くなりますよ。






日曜日の恋人です。