今日は木曜日です。

朝から快晴ですが最低気温はマイナス2度。朝に新聞を取りに外に出たらかなり寒かったでした。

今日は13度くらいまでには上がるそうですが、夜から雨、明日の朝には雨風が強まるらしいです。

春先は変わりやすい天気なんですね。


ところで、昨今の小林製薬のサプリ問題はかなりの広がりを見せていますね。







いろんなサプリを出してるみたいですが、要は内臓脂肪を減らしたい、LDLコレステロールの値を減らしたいとか思ってる人が買った紅麹入りサプリにまだ詳細が分からない有害物質が紛れ込んでいてしまった、ということですよね。

私も人のことは言えないくらいのサプリ好きで、やれ内臓脂肪を増やさない、動脈効果を予防する、とかなんとかうたっているサプリを主にアマゾンから購入しています。
いつごろから買い始めたかな?と考えてみたら退職して、こちらに移り住んでからでした。
現役時代はサプリは飲んだりしなかったのに、退職老人になったら飲みはじめました。
やはり退職すると我が身は自分で守らねば的な気持ちになって、サプリに手を出したんだろうなと思います。

とはいえ、サプリが病院で処方されるような薬に近い効力を持ってるかと思っているかと言えばそれはないです。
「気休め」程度の意味で飲んでるのですが、考えてみたら「気休め」で「サプリ」を摂取するよりは、普段の食生活と運動習慣に気をつけた方が断然効果は高いはずです。
でもそれにもかかわらずサプリを飲むのは、「当たり」を狙っているからかもしれませんね。

このサプリで血圧が下がれば儲けもの、あのサプリで胴回りが減れば儲けもの。儲けたうえ、更に健康になりたいわけです。

似たようなことは通販の健康維持商品にも言えるかもです。
このユラユラ椅子に座れば体幹が鍛えられます。
このEMSでは足腰の筋肉が座ってる間に鍛えられてハイキングでもヒマラヤ登山でもできるようになります。

頭ではそんなうまいこといくわけないべよ、と思ってるのにふと気がつくとブルブルマシン一万円に乗ってたりします。
恥を忍んでお話すると、私はこのブルブルマシンで高速振動を体験したら、体幹強化より先に膝が壊れ炎症を起こして整形外科で水抜きをするという「健康被害」を体験しました。
自分がバカだからと文句も言わないでいましたが、要は「楽してうまいことしよう」とサプリを飲んだり健康器具を買ったりしても、期待に応じたような素晴らしい結果は得られないという話を肝に命じないとダメかも、と思うのです。

考えてみると、いろんなサプリや健康器具を発明?する人って、ドラえもんみたいに「あったらいいな」的なニッチなポイントをついてきて、「こんな効果があります(個人により差があります)」と宣伝してくるわけで、我々はその夢にお金を出してるようなところがあるわけです。

毛生え薬だって、シミ・シワ隠しだって似たようなものですよね。

いつからこんなに夢を売る商品に手を出すようになったんですかね?
昔からありましたかね。
少年サンデーだかの後ろに載ってた女の子が着てるものが透けて見えるメガネとかはいくらなんでも買いませんでした。ニキビの中学生だってそこまでバカではなかったわけです。

栄養補助食品としてのポカリスエットとかカロリーメイトが出たのは1980年代初頭、紅茶キノコが話題になったりして、食物繊維が売りのファイブミニが出たのが90年代らしい。その後、キトサンとかが着目され、2000年代になるとダイエットを売りにする商品がメインになり、その後は健康維持がメインテーマになったようです。最近では睡眠サプリとかも出てますよね。「ちゃんと寝ないと不健康になります。」

これらのうち、個人的に良いかもと思えたのはカロリーメイトと、OS-1くらいでしたかね。

いずれにせよ、栄養補助食品とかトクホとか機能性表示食品市場が伸びた背景には健康不安があり、さらにその背後には「健康情報」の一般化があったような気がします。

たとえば「骨粗鬆症」の知識がだんだんに普及したのは90年代くらいからでしたよね。特に閉経後の女性は骨密度が低下しやすく、大腿骨頸部骨折が起こると寝たきりになりやすく、結果的に認知症の発症にも結びつくと脅されました。
だったら、カルシウムサプリやビタミンDサプリで補おうと話が進み、最近では骨密度を増加させるというヨーグルトまで出て来てます。

でも骨密度の形成や維持には性腺系の機能や運動習慣、ストレスの度合いやもちろん食生活までとかかわる要因は多くて、ある意味全人的なものでもあります。例えば性格さえも骨密度と関連するとも言われてます。
つまり、単に牛乳飲めば良いという問題ではないのに、我々はそれを単純化して骨粗鬆症予防イコールカルシウムサプリとかを希望の光にしてしまいがちです。

そんなわけで、人は足りないと感じているものを埋めたくてそれを「埋めてくれる」ように見える分かりやすい商品に手を出すわけです。
人生は足りないものだらけでもあるわけだから、生きてる限り、分かりやすい穴埋め商品は欲しくなってしまうのかもですね。

でもそれで死んでしまったり、身体を壊してはいけないわけで、この「紅麹」事件をきっかけに、夢を売るような商品には規制がかけられることになるのかもだな、とふと思ったりもします。
少なくともあまり単純に「これは身体に良さそう」とか見えるものは、その半分以上は「夢対応」なような気がします。

健康不安にあおられて、過剰に健康にこだわるのはやはりやめたほうが良いですよね。人間いつかは死ぬんだし。