前回と今回で、人口や世帯数の増減を栗東市内の学区別や大字別で比較してみます。

 

前回は学区別で比較しました。

前回のブログはこちら

栗東市内の地域別で人口や世帯数の増減を比較する 前編 | 滋賀県栗東市の情報 (ameblo.jp)

 

今回は、人口や世帯数の増減を大字別で比較します。

データは 統計情報/栗東市 (ritto.lg.jp) の栗東市人口データから引用しました。

 

 

大字別の人口

 

人口(各年1月1日時点)

 

人口の増減数

 

2020~2023年の人口増加数が最も多いのは川辺(221人)で、以下は下鈎(203人)、北中小路(184人)と続きます。

川辺は2021年と2022年の増加幅が大きいです。下鈎は2022年に148人増えましたが、2023年は62人減りました。北中小路は2022年と2023年に100人以上増えました。

2023年の人口増加数は北中小路が115人と飛びぬけて多く、上鈎の69人がこれに次いでいます。

 

2020~2023年の人口減少数が最も多いのは下戸山でした。

下戸山は2020~2023年の4年間だけで227人(8.53%)も減少しました。特に、2021年は96人減少しました(人口増加率は-3.66%)。

 

この他、小柿9丁目(-84人)、中沢2丁目(-110人)、御園(-136人)、荒張(-118人)、綣2丁目(-84人)、綣3丁目(-121人)で大きく減少しました。

小柿9丁目や中沢2丁目、綣2・3丁目のように、駅が近くて便利な場所でも一部地域では顕著な人口減少が見られます。

 

 

 

大字別の世帯数

 

世帯数(各年1月1日時点)

 

世帯数の増減数

 

2020~2023年の世帯数はほとんどの大字で増加しましたが、小柿9丁目と下戸山では20世帯以上減少し、中沢2丁目と出庭でも15世帯以上減少しました。一方、人口が顕著に減少した御園や綣2・3丁目では世帯数が増加しました。

 

 

 

最後に

 

最後に、人口が大きく減少した下戸山、小柿9丁目、中沢2丁目、綣2・3丁目について説明します。

 

下戸山は駅から少し遠く、商業施設も少ないですが、すぐ近くに比較的大きな工場が複数存在し、住宅地が広がっています。

2021年に人口と世帯数が大きく減っていることから、周辺の工場で大規模な転勤やリストラが行われた可能性があります。

将来は(予定では2025年秋)山手幹線という道路が開通し、道路交通の利便性が大きく上がるので、車通勤をしている人が次々と移住してくるかもしれません。

 

 

小柿9丁目は草津駅や国道1号線が近いため交通の便がとても良く、また周辺には商業施設が充実しています。

2020~2023年の全ての年で人口・世帯数ともに減少しましたが、なぜ便利な場所なのに世帯数が減少したのでしょうか?人気物件なら1家族が他の場所に引っ越しても(出て行っても)他の家族がすぐに入居するので、年単位で見れば世帯数が減少しないはずです。

 

便利な地域でも世帯数が減少する要因としては、

・古い住宅が解体された

・需要のわりに賃料が高い

・老朽化している賃貸住宅や、エレベーターの無いマンションの4階以上にある部屋など、一般の家族に敬遠される部屋が多数ある

が考えられます。小柿9丁目もこれに該当するかもしれません。

また、小柿9丁目特有の事情として、近隣の目川や坊袋にも賃貸住宅がたくさんあり、そのような地域の賃貸住宅に需要を取られている可能性があります。

 

小柿9丁目については、小柿池があった場所で現在、多数の住宅が建設されているので、2024年はほぼ確実に人口・世帯数ともに増加すると思われます。

 

 

中沢2丁目は草津駅が近く、エイスクエアやアルプラザ栗東といった大型商業施設も近くにあり、便利な地域です。

中沢2丁目は便利な地域ですが、世帯数が減少傾向であることから、小柿9丁目の項目で説明した要因が該当するかもしれません。

 

 

綣2丁目

 

綣3丁目

 

綣2・3丁目ともに栗東駅のすぐ近くで、大型マンションが多数あります。

人口は大きく減少していますが、世帯数は減少傾向でないことから、親と一緒に生活していた人が大学進学・就職・結婚に伴って他の地域に引っ越したことが、人口減少の大きな要因といえそうです。