食品のカラクリと暮らしの裏側より転載
2019年04月12日
19人殺害の相模原殺傷事件・日本は障害者軽視と差別の風潮を断たねば
https://blog.goo.ne.jp/galaxy-karakuri/e/661c1ab4980032f28ad784db900bae46
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ブログを移転したため、投稿日と記事の日時・状況と整合性がありません。
■障害者・弱者の人権軽視と差別をやめ多様性を大切にする社会を
2016年7月、相模原市の知的障害者施設で、元職員の男によって入所者19人が刺殺され26人が重軽傷を負った事件が起きました。
戦後最悪の殺人事件の残忍性の上に、殺傷理由の「異常性」に大きな衝撃を受けました。
容疑者の男は、「障害者なんかいなくなればいい」 「重度障害者は安楽死させたほうがいい」 「障害者がいないことが日本と世界のためになる」 「障害者は不幸を作ることにしかならない」など、障害者の命や人権を真っ向から否定する狂気的な思想は、絶対認めてはならないことです。
障害者を社会の邪魔者扱いし差別と偏見、その存在すら認めない憎悪と敵意に満ちています。
障害者自らや障害者を持つ家族は、自分達にも危害が及んだり憎悪が広がることを心配しています。
多くの福祉関係者が不安と危惧を募らせているのは、障害者を始め社会的弱者に対する偏見や差別、排除の社会的風潮が強まるのではないかということです。
また格差や貧困を「本人の努力が足りない」として自己責任にすりかえる、障害者施設などの社会保障費は「税金の無駄遣い」、このように健常者と障害者、あるいは高齢者と若者を分断・世代間対立を煽るなど、“政治家の道具”(社会保障費削減政策)にされることも懸念しています。
本来なら障害のある人もない人も、相互に人格と個性、多様な生き方を認め合い、障害者と触れ合うことで社会を形成するべきです。
パラリンピックで障害者のプレーに感動、そして普段見られない競技を知ることができました。
歪んだ思想を持つ人間はごく少数でしょうが、2020年パラリンピックを開くに相応しい国民でありたいものです。
■ナチスだけではなく現在も日本に蔓延る日常的な「優生思想」
男は、ナチスドイツ・ヒトラーの「優生思想」に通ずる考え方を持っていました。
極めて恐ろしいことで、厳しく批判されなければなりません。
優生思想とは、障害者を含むあらゆる個人の権利・尊厳を保障する人権思想を、根本から否定するものです。
日野秀逸・東北大学名誉教授によると、ある一部の人間達が別の人々を低価値・無価値・厄介者とし、排除や抹殺を計ることが国家に有益であり必要であるという考え方です。
第2次世界大戦時、障害者は「生きるに値しない」とし、またユダヤ人をガス室の送り込み、600万人以上を次々と計画的に虐殺した許しがたい思想です。
男はまさしく、この優生思想に駆られた結果の殺傷事件です。問題は、男が犯罪後も未だに「日本のために善いことをした」と思っていることです。
優生思想は、この男や昔のナチスだけだと思っていたら大間違いです。
様々な形に変えて、皆様の暮らしの中に蔓延っているのです。
「ネトウヨ」(ネット右翼)達が罵る見苦しい投稿、罵声を浴びせデモ行進する「ヘイトスピーチ」などです。
中国や韓国人の人権を抹殺するがごとく、憎悪・批判する連中は優生思想に駆られた姿です。
そんなに、日本人は偉いのでしょうか?
また1996年まで優生保護法が施行され、不良な子孫の出生防止する目的で不妊手術が認められていました。
現在、妊婦の血液を調べる「新型出生前診断」が可能になり、年間1万人を超える女性が受診しました。
胎児の染色体異常と確定された妊婦の9割以上が、中絶を選んだそうです。
現代社会の優生思想と言われています。
話をまとめますが、障害者・弱者を排除する流れを断ち切り、共存・共栄する社会を目指すべきです。
障害者関係者は言います!「いなくてもいい人は、一人もいません」。
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