「嫌味のない生活」

 

 人の幸せのために生きるのが、高くて良い生き方であり、

自分の幸せのために生きるのは、低くて悪いことのようにいいます。

 

しかし、高く生きているつもりで、その上調子の使命感には閉口させられる、

ということも少なくないわけで、

むしろ、自分の幸せを一生懸命求めている人の方が、正直で嫌みがなく、

気持ちがよろしい。

 

お互い平凡な人間なのですから、高いとか低いとかよりも、

せめて人に嫌な思いをさせないよう、心がけて生きたいものです。

 

嫌みがないということは、人に対する最低限の礼であり、愛でありましょう。

 

 

 

 

『灰色の断想』p87 藤木正三著

 

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