「土足」

 

 人の心を土足でふみにじるな、といわれます。

 

たしかに、思いやりのない表面的な批判は、お互い慎まねばなりません。

 

しかし、もしそういう批判を受けたなら、それに抗議するよりは、

 

それはそれとして聞いて、自分を省みる機会とするのが本当だと思います。

 

土足をなじることが、逆に相手を土足でふみにじることになる場合もありますし、

 

自己弁護になることだってあるのです。

 

それに、土足ででも介入されない限り、なかなか目覚めないのが、

 

お互いではありませんか。

 

それはそれとして聞く、それが人間の成熟というもの

 

であります。

 

『灰色の断想』p10 藤木正三著

 

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