秋も深く なってきた




ねえ 美味 しい湯豆腐が食べたいわ


本格的な湯 豆腐をシックなところで頂くの




また始まっ た 君のおねだり


僕はWEB 検索で探してみた


一番近いと ころは 京都だった




京都?それ いいじゃない じゃ 決定ね




翌日僕たち は新幹線に乗っていた


何故湯豆腐 食べに 京都まで行くのか しかし僕は彼 女に逆らえない




京都駅で降 り タクシーで南禅寺へ


古めかしい 門をくぐると京都らしい庭が待っていた




注文をする と 野菜の天ぷらが運ばれてきた


それを食べ てる間に 湯豆腐が出来上がった




ふうふう言 いながら 美味しそうに食べたあと 君は 言った




ほらね 来 て良かったじゃない 美味しかった




食後僕たち は 哲学の道を散策した


寺の奥が琵 琶湖疎水になっており そこを過去 哲学 者が散策したという


紅葉が見事 だった


何故か君は 僕と離れて疎水の向こう側を歩いた




危ないよ




平気よ


何故かこう いうところに来ると 寂しくてしょうがな くなるの




僕がいる じゃないか




それで も・・




君は疎水に 飛び込もうとした


僕は石が渡 してあるところに直行し 引き返して君を 抱きしめた




抱きしめて いてね でないと死んじゃう




僕は君を強 く抱きしめた


その時 初 雪が舞い始め二人を覆った