今日はいつもより早く取材が終わったため、夕飯の食材を買いにイオンへ行くと、列車の描かれたビールを発見しました。
 
最近は、飲料水など鉄道をイラストした食品を見かけることも多くなりました。何気なく手に取ると、え!と思える列車のイラストが目に入り、思わず購入してしまいました。

 

 

 

 

商品は、サッポロから発売されている「黒ラベル」と「麦とホップ」の2種類で、「九州歴代特急」のタイトルと列車イラストが描かれています。

 

イオン系列の店舗限定だそうで、6本入りのパックを買うとヘッドマークコースターが1枚付いてきますので、大人買いで2パックを購入しました。

 

 

夕食の支度もそっちのけで、中身を見てみます。
 
コースターは「さくら」と「金星」です。ブリキ製で何回でも使えますが、勿体ないので保存です(笑)。
 

 

 

 

 

ところで、このビールに興味を持ったのはイラストです。
 
まずは、「黒ラベル」から、
中央にEF66の「富士」、左右にED76の「さくら」「みずほ」が並びます。
 
「富士」の愛称は、1929(昭和4)年に運行を開始した東京~下関間特急で、元々は1912(明治45/大正元)年から走り始めた新橋(汐留)駅~下関駅の特急列車がルーツと言われています。
戦時中に廃止になり、1961(昭和36)年~1964(昭和39)年まで151系の特急として復活、その後1964(昭和39)年~2009(平成21)年まで東京~九州間を日豊本線経由の寝台特急として運転されました。一時期は西鹿児島駅(現在の鹿児島中央駅)まで走行していたこともあり、所要時間は実に24時間を超えていました。
 
EF66は、東京~下関間の牽引機ですね。1985(昭和60)年3月からそれまでのEF65-1000に代わってブルートレインを引くようになりました。富士山の形をした戦前の展望車を彷彿させるヘッドマークもこの時からの使用です。
 
ED76は、九州内の牽引機で、「さくら」「みずほ」廃止までこの機関車が活躍しました。
 
「さくら」は、1959(昭和34)年~2005(平成17)年まで東京~長崎方面を約19時間かけて走行していた寝台特急列車ですが、愛称は1929(昭和4)年に東京~下関間特急3・4列車に名付けられたのが最初です。1942(昭和17)年に急行に格下げされ、戦後は東京~大阪間の臨時特急を経て、寝台特急となりました。列車愛称としては「富士」と並んで最も古く、現在は九州新幹線の愛称として親しまれていますね。
 
「みずほ」は、1961(昭和36)年~1994(平成6)年まで寝台特急として使われていた愛称です。愛称の由来は「瑞穂のみのる国」という意味で「たくさんの稲が収穫できる」ことで、まさに我が国に相応しい列車愛称と言えます。
寝台特急としての「みずほ」は、かつて「臨時あさかぜ」として東京駅~熊本駅間を走行していた列車がルーツと言われており、1961(昭和36)年10月のダイヤ改正により「臨時あさかぜ」は単独定期列車化に格上げされ「みずほ」となりました。現在は「さくら」と同様に九州山陽新幹線の愛称として親しまれています。
 
・・・ブルートレインが走っていた時代が懐かしくなります。
 
次に「麦とホップ」
実はこのイラストを見て思わず手を伸ばしました。

 

 

 

 

車両は同じく3種類で、中央にED76の「はやぶさ」がいますが、その右隣りにはEF65一般型の臨時特急の「金星」です。
 
「はやぶさ」は1958(昭和33)年10月1日から東京駅と鹿児島駅を結ぶ寝台特急列車として登場しました。のちに西鹿児島駅(現在の鹿児島中央駅)に延長されました。
東京と九州方面を結ぶ最後の寝台特急列車としても名高く私も思い出が多いです。
1985(昭和60)年からはサービス向上のため、オハ24形700番台を使用したロビーカーを連結していたこともありましたが、1993(平成5)年以降、食堂車の営業が終了し、1999(平成11)年からは利用減少にともなう運行整理により寝台特急「さくら」との併結運転を開始し、のちの寝台特急「さくら」の廃止によって2005(平成17)年からは併結相手が寝台特急「富士」になりました。2009(平成21)年3月14日、寝台特急「富士」と共に、運行を終了しました。
 
「金星」は、1968(昭和43)年10月1日から名古屋駅~博多間で運転された寝台特急電車で、登場当初の車両は電車寝台。581・583系が定期で運行されていましたが、臨時列車は14系客車で、1990年代に直流区間のみヘッドマークが付きました。お盆や年末年始を主体に運転されていたので、大変レアな列車です。
 
さらに、左隣は485系の「つばめ」です。
 
「つばめ」は、1930(昭和5)年~1943(昭和18)年と1950(昭和25)年~1964(昭和39)年に運行されていた東海道線特急列車の愛称です。戦時中に一時処置として「特急つばめ」は廃止になりましたが、戦後1949(昭和24)年「へいわ」として復活。翌年「つばめ」への改称を行って、東海道新幹線開業後は1975(昭和50)年まで山陽本線特急列車として運行されました。現在は九州新幹線の愛称でも馴染み深いです。
 
485系「つばめ」は、1975(昭和50)年3月の山陽新幹線・博多開業まで運転されていた本州と九州を結ぶ在来線特急です。非貫通型の300番代がモデルです。よくぞ300番代。
 
通常ならボンネットの0番代がと思われますが、300番代は1974(昭和49)年登場ですから、「つばめ」には1年しか使われなかったのです。
それも向日町運転所に3両しか配置がなかった、かなりレアな車両です。
 
これをデザインしたのは、かなりのツウな方かと思っています。
 
6缶パックは、イラストの6種類のヘッドマークのほかレアが2種あるそうです。
内容は秘密のようで、気になります。
 
さらに、1ケース買うとヘッドマークフェイスタオルが付いてくるそうです。これも気になりますが、さすがに飲みきれないかな。
 
なお、12本のビールは、自宅での夕飯に毎日楽しむことにします。
 

 

 

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