みなさんこんばんは☆

本日発売の『旅行読売』さんで、
夜行列車特集【夜汽車最終章】が掲載されております。








http://www.ryokoyomiuri.co.jp/magazine/post-201501.html



現役の夜行列車などに加え、クルーズトレインも紹介されています。



その中で、私は「トワイライトエクスプレス」に関するコラムを寄稿させて頂きました。掲載は、P21です。

今回は、短文のコラムですが、ぜひご覧くださいませ。私の想い出の一部が綴ってあります。










さて、せっかくなので、『旅行読売』の本文に書かせて頂きましたコラムとは違う方向で、最近の夜行列車の動向について、私が思うことを、少し書かせて頂きますね。(写真も少し掲載します。)



「消え行く夜行列車とその需要」



2014年が終了するまで、あと1ヶ月を切りました。
来年3月には、鉄道界で大きな動きがあります。
その一つが、夜行列車の大幅な廃止予定。






「トワイライトエクスプレス」(大阪~札幌)










「カシオペア」(上野~札幌)








※現職の方から頂いた情報ですと、カシオペアは、もう少し生き延びれそうみたいですが、どうなのでしょうか。




「北斗星」(上野~札幌)




以上の寝台特急などが、廃止になる予定です。

※北斗星は定期便のみ廃止による臨時化の可能性がある予定※




いずれの列車も、デビュー当時から人気が高く、

指定券を購入するのが困難と言われているほどです。

ではなぜ、それほど人気の列車たちが、引退しなければならないのか?

この事態は、およそ30年ほど前の国鉄からJRへ民営化をする時点で、
その運命が決まっていたのかもしれません。

「トワイライトエクスプレス」「カシオペア」「北斗星」は、

JR化後に華々しく登場した人気長距離列車ですが、

全国に新幹線ネットワークが構築されるまでの、補助的な役割だったように思えます。

民間の鉄道会社は、公共輸送としての『安定』と、会社経営としての『利益と合理化』を求められます。

その舵取りは、未来と現状の情勢を見据えて行なわなければならず、時にはとても難しい選択をしなければなりません。


特に今回のような選択は、「北海道新幹線」の開業にポイントがあります。

それはまさに、「公共としての輸送力の確保」と「会社としての経営合理化」です。

非常に残念ではありますが、より安定した輸送手段と健全な経営による「日本の鉄道」の生き残りを考えた結果なのだと思いました。



戦後直後、『いずれは日本の鉄道は、都市部以外は全てなくなる』とまで言われたと聞きました。

当時の空港、高速道路の整備によって、鉄道の需要はなくなると考えられていたわけです。

新幹線開発チームが、国鉄総裁へ放った一言、

『この鉄道を作らない限り、日本の鉄道に未来はありません。』


あれから約60年。


新幹線の登場によって、鉄道の価値は大きく飛躍しました。


飛行機よりも気軽に利用することができる鉄道は、都市間を直接結び、さらなるネットワークを構築したのです。そして現在も、有益な交通機関として生き続けています。


さらに、渋滞や気象の影響を受けることの少ない鉄道は、やはりクルマ社会にもある程度のアドバンテージを持って、現在社会の重要なインフラを担っています。


そして21世紀の日本は、少子高齢化が大きな問題になっています。


地方では、高齢化でクルマを運転できなくなる方や、少子化でクルマを運転できる人が減ってゆく中、ローカル線の使命は益々重要性を帯びていきます。


しかし、逆に都市部では、地方からの人口の流入もあり、むしろ大都市においては、新路線や延伸線の例も多くあります。


このように鉄道は、生き残りをかけてこれからも、変化し続けなければならないのです。





旅行読売 2015年 01月号 [雑誌]/旅行読売出版社