みなさんこんにちは。公私共にバタバタしており、ブログの更新が遅くなってしまいましたが、

 18日の土曜日、いつもお世話になっている東武博物館・花上名誉館長と東武鉄道の眞壁さんからのお誘いを受けて、485系「華」に乗車してきました。



 お話しを頂いた際に、内容を少し教えて頂きましたところ、どうやら貨物線の旅のようでした。当日まで詳しいことは知らず、どんな旅になるのか楽しみに新宿へいきました。


 まず、新宿に到着して花上さんや眞壁さん、ご参加されている多くの皆さまと合流。


今回の旅の主役、485系「華」の「魅力的な貨物線の旅(一期一会号)」を企画されたJR東日本の鈴木優一さんから、貨物線の旅のご説明やご挨拶があり、知られざる貨物線の旅のはじまりです。







 今回、団体列車に充当されたのは、485系和式電車の「華」、お座敷列車の6両編成で、小山車両センター所属です。1997年4月26日より営業運行を開始し、落成時より、小山電車区(現在の小山車両センター)に配置され、団体専用列車などを中心に運用されています。








 485系「華」は、すべて485系からの改造車です。特徴として、低屋根でPS26パンタを搭載しているため、中央本線への入線が可能ですが、横軽対策は行われていません。

 なお、改造車ではありますが、車体は新製されており、走り装置や床下機器だけを使用しています。先頭車は、クハ481のボンネット車ですが、車体が違うため、面影がありません。

 便所は、1号車・3号車・6号車に、真空式の洋式便所・男子小便所・洗面所を設置しています。5号車には、テレホンカード式自動車用公衆電話を1台設置。









 乗務員室の背後は、1段高く設けられたフリースペースのラウンジ展望室があり、3人がけのふかふかのソファーを、2脚向かい合わせに設置しています。乗務員室との仕切りは、前面展望を大きく確保するため、大型ガラス構造になっており、臨場感たっぷりの視界を楽しめます。






 それでは、出発進行!


 当日のルポをはじめます。まずは、小金井から回送列車でやってきた9552Mが、滑り込むように新宿に入線。


 すでに多くの人だかりができており、記念撮影をする方々などで盛り上がり、これから始まる旅心を掻きたてます。







 新宿1041発。9553M列車は、6号車を先頭に山手貨物線、東北貨物線を走り、大宮から蓮田を経由して、









 白岡に1144着。白岡からは折り返しますが、白岡まで来たのは中線があるためです。

 このルートは、湘南新宿ラインでも乗れる区間なので、馴染み深い方も多いと思います。白岡からは、1号車を先頭に9554M列車で鶴見へ向かいます。











 白岡1159発、蓮田、大宮で少し停車した後は、大宮操車場に1237着。ここで5分ほど停車しますが、これはなかなか見られない貴重な光景で、テンションは益々上がります。














 大宮操車場1242発、北浦和付近からトンネルに入り、武蔵野線の西浦和に抜けて行きます。このルートは「むさしの号」や、大宮から中央方面に向かう「ホリデー快速」などが使っているルートです。


 中央方面へは、新秋津(1304発)の先でトンネルに入り、このトンネル内で分岐をしますが、よく見ていないとわかりません。



 ここで、昼食のお弁当がでました!!





 なんと、E7系の形を模したお弁当。「E7系ランチボックス」






 この日は、お子さんもとても多かったので、男の子も女の子も皆大喜び!


「E7だぁ♪」と言いながら満足そうに笑っていました。






 トマトソースと卵のライスや、チキンハンバーグなど、昔ながらの素朴な味わいが美味しかったです。






 府中本町1320通過で、ここからは、武蔵野線の貨物線に入ります。このルートは、団臨でなければ、中々乗ることが出来ない区間です。


 途中に、梶ヶ谷貨物ターミナルを通過しますが、ほとんどがトンネル区間です。そして、新鶴見信号所を1342に通過。ここでは、品川からの東海道貨物支線(品鶴線)とのポイントがあり、「ホームライナー小田原」が、ポイントを渡って貨物線に入ってきます。


 鶴見1349着、貨物線のホームのない場所に停車します。





 185系「踊り子」号が並走しており、撮影できました。






 1351発の列車は、9821Mになり、根府川へと向かいます。ここからは、トンネルに入って横浜羽沢1400着、1410発。

 この10分の停車ですが、横浜羽沢に停まるのはとても珍しい光景です。

なぜなら、旅客列車が貨物のホームに停車するからです。








 列車は、東戸塚付近で横須賀線と沿うように走ります。そして今度は、東海道の山側にある東海道貨物線を走ります。藤沢を通過して、相模貨物でも停車。




 1440着1445発、これも珍しい風景です。






 小田原を通過して根府川に1507着。










 ここで折り返しますが、ここまで来たのは、やはり中線があるからです。
9822M列車は、根府川から6号車を先頭にして、同じルートを通りますが、大船からは根岸線に入ります。これも非常に珍しいです。





 大船駅の先で、単線線路が東海道を高架で乗り越し、根岸線に合流するのです。昔は貨物が使っていましたが、今は定期で走る列車はないはずなので、とても貴重な体験です。


 桜木町からは東海道貨物支線(高島線)に入り、東高島でも停車。1640着1647発。







 さらに、この高島貨物線を鶴見まで走り、今度は浜川崎へ向かいます。


 鶴見からの東海道貨物線は、八丁畷で南武支線に沿います。川崎新町では、貨物線と南武支線が左右入れ替わりますが、このとき、平面のポイントを渡ります。




 浜川崎1700着で、ここから向きを変えて、1号車を先頭に、今度は新鶴見信号所へと走ります。




 浜川崎1712発の列車は9826M。実は、この貨物線の終点は、東京貨物ターミナルで、東海道貨物はここを走るのが主流です。佐川急便の電車貨物、JR貨物M250系「スーパーレールカーゴ」 (SUPERRAILCARGO)も、ここを走っています。





 さて浜川崎を1712に出発した列車は、南武線の尻手の先で単線の線路に入り、新鶴見信号所に向かいます。密集した住宅街の中を少し走り、1724新鶴見信号所で停車。


 1736発で、ポイントを渡り東海道貨物支線(品鶴線)に入ります。あとは、横須賀線と同じルートで、品川1750に到着。回送列車の9557Mは、小金井へと帰っていきました。


 ところで、私は浜川崎で折り返したときに、「なるほど」と思いました。


 鶴見から真っ直ぐ新鶴見にも抜けられますが、わざわざ浜川崎を通ったのは、尻手~新鶴見間の貨物線を走る目的と同時に、車両の向きを変えるのも目的ではなかったのかと。


 現代の電車は向きが決まっており、西が偶数向き、東が奇数向きとなっています。おもしろいことに、号車番号は逆に1号車が西を向きます。


 つまり、品川に到着した「華」は、6号車の奇数向き車両を先頭にして山手貨物線から東北本線に入れば向きが変わらず基地に戻れるのです。


 ルート作成者の方は、きっと線路図が頭の中にあるようなプロの方なんだな。と感心させられました。



 最初から最後まで、非常に濃く魅力的な貨物線の旅でした。途中、思い出の場所である根府川駅で停車時間があり、記念撮影などもできましたし、亡き母との思い出が沢山つまった、愛しの根府川駅に、貨物線で訪問できるなんて!!この時のテンションは最高潮でした。




 また、私が乗ったことのない未乗区間の貨物線にも乗ることが出来ましたし、とても楽しかったです。


 企画者である鈴木優一さん、改めまして、まことにありがとうございました。企画立案から実施まで、本当に大変な作業だったと思います。


 当日は、多くの鉄道事業者の方々が参加されておられました。

鈴木さんが最後にお話ししてくださった、「少子高齢化の今、鉄道事業は会社間を超えて、皆で協力して仲良くしていかなくてはなりません。会社の壁を超えるために、この企画を立てました。」


 鈴木さんの強い思いと行動のすべてが、この「485系華・一期一会号」に繋がったのだと思います。




(一期一会号を企画されたJR東日本の鈴木優一さん)



 そして、今回お声をかけてくださった花上名誉館長、東武鉄道の眞壁さん。本当に嬉しかったです、ありがとうございます。



(東武博物館・花上名誉館長、東武鉄道の眞壁さん)




 また、当日お会いできたすべての皆さま。皆さまとお話しができましたこと、様々なご教示をいただけましたこと、とても光栄でした。ありがとうございました。

(なお、私のカメラで、わざわざ記念撮影などの写真を撮影してくださった東武鉄道のみなさま、お気遣いをいただき、ありがとうございました。)








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