皆さんこんにちは。

 2週連続の台風の影響で、鉄道にも大きな被害が出ています。特に、先週の台風の被害で、静岡県内の東海道線内に、不通区間が生じています。

 この区間は、貨物列車も頻繁に走っています。不通によって、通勤通学の利用者、いわゆる人の流れだけではなく、物流もストップしてしまっているのです。
 関東から九州への荷物を断っている宅配業者も出ています。

現在、トラック輸送と迂回列車で代替えをしているそうですが、今まで貨物列車で送っていたコンテナ貨物は、トラック輸送と迂回列車を併せても、約18パーセントの荷物しか運ぶことができないということになります。

 それほど、鉄道が社会に与える影響というのは、大きいのです・・・。

 皆さんはお変わりないでしょうか?くれぐれも、お気をつけ下さいね。



 ところで、本日10月14日は、「鉄道の日」ですね。
この10月14日「鉄道の日」は、今から142年前の1872年10月14日(明治5年 9月12日)に、新橋駅(現在の汐留)と横浜駅(現在の桜木町)間で、日本初の鉄道が本営業した日を記念して、制定されたそうです。

 この時期は、鉄道に関する多くの行事が開催されていますが、私は先日12日に、国土交通省 中部運輸局 主催「第21回鉄道の日・記念講演」に登壇させて頂きました。お出でいただきました皆さま、まことにありがとうございました。



 すでに講演のご感想などを、ツイッターやブログなどで、お書き頂きました皆さま、ありがとうございます。嬉しく拝見させて頂きました。




 当日は、東京から新幹線で名古屋入り。そして、名古屋駅から東海道本線で2駅、金山(総合)駅へ向かいました。






 移動途中に、JR東海・名古屋駅にて「第21回鉄道の日イベント」のポスターが、沢山掲示されておりましたので、記念撮影。







 ちなみに、当日の服装は、東海道新幹線50周年に敬意を表して、新幹線カラーにしました。




(こちらは、名古屋市交通局の名古屋市営地下鉄、名古屋駅にて)



 そして、駅からすぐの金山南ビル11Fにて、1時間という短い時間ではありましたが、講演をさせて頂きました。






 14日の鉄道の日にちなみまして、「乗って楽しむ鉄道旅」と題して、中部運輸局管内の、是非皆さまに訪ねて欲しい路線の一部を、ご紹介致しました。



 実は私は、毎回講演のたびに、内容を全て変えています。国土交通省さまでの講演は、今回で二度目になりますが、内容は、全く違う内容でございます。(前回は、霞ヶ関の中央合同庁舎にて「鉄道と観光」に関する講演をさせて頂きました。)


 講演のたびに、必ず現地取材をして、資料を研究し、新たに内容を考え、発表させて頂いております。

 そのため、いつも新しい内容にチャレンジになり、中々大変なのです。(大汗)


 若干お話が逸れましたので、軌道修正して、講演のレポートに戻しますね。






 名古屋を中心とする中京地区は、実は、鉄軌道の宝庫であり、その公共交通の充実ぶりは素晴らしいの一言です。


 まず、今年50周年のお祝いを迎えた東海道新幹線の紹介を皮切りに、
お得な切符のお話しや、新幹線と路面電車の速度の落差を楽しむお話をしました。


 名古屋近郊には、東京にも大阪にも無い、浮上式リニアモーターのリニモや、高架上は鉄道、一般道ではバスの扱いになるガイドウェイバス、さらに、環状線になっている地下鉄など、この地区だけの鉄軌道がとても多く存在していることも、簡単に紹介させて頂きました。


 本題は主に、豊橋の市内を走る路面電車の豊橋鉄道・東田本線と、貴重なナローゲージの近鉄・内部八王子線(付帯して三岐鉄道北勢線)のお話です。









 他に、豊橋鉄道・東田本線つながりで、都電荒川線や名古屋市電、名鉄岐阜市内線を含む路面電車のお話しや、日本唯一のLRT富山ライトレール、海外のLRTの事例などもお話させて頂き、さらには来年の春に、四日市市が車両や施設を保有し、新会社「四日市あすなろう鉄道」が運営する公有民営方式での存続についてのお話し。





 そして、ローカル線や生活路線の廃止問題についてや、重要なインフラである鉄道路線の価値やバス転換の問題なども
、色々と語らせて頂きました。







 私、普段は執筆活動がメインでございますので、今回のように大変多くの皆さまの前で、1人で終始お話しをすることは、何度やらせて頂いても慣れません。

 限られた時間のなかで、時間配分をしながら、1人で話を進めていくことは、執筆に比べると苦手な分野です。


 しかし、皆さまにもっともっと鉄道を利用して頂き、その重要性を再発見し、普段の何気ないアシという存在から「乗って楽しむこともできる存在」「一番身近で重要な交通機関」という事を、改めて認識して頂ける切っ掛けになって欲しい!という熱意だけで、講演を進行してまいりました。


 但し、講演自体が、設営の都合上などで10分遅れて開始となりましたので、1時間でお話する予定の内容を、急遽50分でまとめましたため、途中かなり早口の進行になってしまいました。


 私の実力不足もあり、お話しする予定の内容や作成した沢山のパワポも、どんどん飛ばしながらのお話になりましたため、当方的には、些か消化不良の内容になってしまいました。


 ご来場頂きました皆さまにおかれましても、後半は駆け足の内容になってしまいましたこと、まことに申し訳ございませんでした。お詫び申し上げます。


 こちらで、再度お話しさせて頂きますが、鉄道の商売は、物を売る商売ではありません。


 路線を廃止するのは、不便をきたすだけでなく、その地域の人々の生活まで影響を及ぼすからです。だからこそ、鉄道
社局は、法律で守られたり、補助金や助成金が出たりするのですから、繁忙路線、閑散路線の差別をせずに、運営されることこそ、健全な公共交通たる鉄道だと、私は思います。


 日本では、やたら採算性が重要視されていますが、その採算性だけを重要視していて、運営社局は、自分たちが本当の公共交通と、果たして胸を張っていられるのでしょうか?


 勿論、採算性も大事ではありますが、廃止ありきで考えるのではなく、常に「存続」を念頭に置いて、方策を練るべきだと思います。くどいようですが、利用者の生活基盤にまで影響を及ぼしてしまうのですから。


 ご紹介しました、豊橋鉄道・東田本線や近鉄・内部八王子線も、輸送力の違いはあれど、新幹線などと同じ公共交通機関としての使命を持ちながら、地域の発展にも寄与しています。


 少子高齢化や人口減が顕著で深刻になっている今、どうか、皆さまご自身で21世紀の日本の鉄道をお考え頂ければ、幸いでございます。


 長文のレポートになりましたが、最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 






 

 国土交通省 中部運輸局の皆さま。金山南ビル11階「名古屋都市センターまちづくり広場」の皆さま。

 何から何までお世話になり、まことに、ありがとうございました。

 皆さまの優しさと笑顔を忘れません。心より、御礼申し上げます。



  2014年10月14日(火) 渡部史絵 拝 




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