毎日、寒い日が続きますね☆
今回も、アメリカ視察のご報告です。
サンフランシスコと周辺4地域のアクセスとして活躍するBARTを紹介します。
正式名称は、SF湾岸高速鉄道公社(San Francisco Bay Area Rapid Transit District)半官半民の路線です。
地下鉄にイメージは近いですが、実際は市内が地下鉄で郊外は高架・・・東京メトロ千代田線のイメージでしょうか。
そして、以前ご紹介したmuni-metroもCalTrainもそうだった様に、車内は常にエアコンディション装置により管理されており、窓はいわゆるハメ殺し状態。非常に快適な車内温度が管理されています。
現在は5路線44駅152.9kmの規模で、SF中心街をメインに周辺の4つの郡部を結び、大都市SFへの周辺地域からの人の流れを形成しています。
軌間は日本には無い1676mm。この広軌の上を日本の新幹線程度の大きさの車両が4~9両編成で最高120数km/hで走ります。
このBARTの特徴は、トンネルの建設費用を抑えるため、東京メトロの銀座線や丸の内線と同じく、第三軌条集電方式を採用している点とこれまた日本では馴染みの無い直流1000Vが電車線に流れていること。
そして特筆すべき点は、自動運転を実施している点です。乗務員さんは、非常ボタンの扱いとドアの開閉の監視、そして簡単な案内放送(Colma!)とか駅名程度しか発しません。
半官半民ですが、乗客のために独自に「BART POLICE」という警察組織を保有しており駅構内や車内を武装した警察官(BARTの職員から選抜・過去の日本の鉄道公安職員のような存在)が日夜、乗客のために治安を保持してくれていることは有難いサービスだと思いました。
このBARTもクリッパーカードで乗車できます。乗車時と降車時のタッチは忘れずにです☆
車内では、禁煙は当たり前として、さらに飲食も禁止されているのには驚きました。また、ラッシュ時以外は、自転車の持込が出来ます。CalTrainと同じですね。
運転台の前には、乗務員が前方を監視するだけの窓があり、これも何だか千代田線の6000系に似た雰囲気です。このBART、今回SF国際空港から宿泊先のPOWELL駅までたった30分程度で到着できる速達性も便利で、あらためてSFが全米でも日本並みに交通の便が良い街であることが判りました。
同行していたK教授も感心し、写真をたくさん撮っていたのが印象的でした。
唯一、不便だったのは乗車券が券売機に投入した金額でチャージされ、お釣りが出ないこと。
例えば、4ドル80セント区間の乗車券を買いたいのに5ドル分のお札しかなく、これを券売機に投入すると、嫌でも5ドルの乗車券が出てくるんです。
降りる駅で自動改札に通すと、残りの20セントが乗車券に記録され次回の乗車時に使えますが、日本人の感覚では「お釣り」が出ない・・・と云うのは理解出来ませんでした。
お国柄の違いなんでしょうか。どちらが良い悪いは無いと思います。
総評として、BARTは非常に洗練された都会の高速鉄道とイメージされ、とても便利な鉄道でした。
でも、お釣りだけが残念です。(笑)