暑さ(難易度:☆) | 意味がわかると怖い話

意味がわかると怖い話

2chなどで見かけた意味がわかると怖い話を紹介します。基本僕がみつけたところを原典としていますが、それイコール発信源ではないです。まず考えてみて、それから解説をご覧ください。そのほうが100倍楽しめると思います。あ、難易度は私がつけた適当なものです。

「私を逮捕してくれませんか?」
交番の中の巡査に向かって男は声をかけた。
「なんだって、何かしたのですか?」
と警官が問うと、男は答えた。
「いえ、罪を犯しそうで怖いのです。とりあえず、話を聞いていただけませんか」
そう言うと、警官は男を交番の中に招き入れた。

「私は、小さい頃から夏になるとイライラしてどうしようもなくなりました。ある夏近所でアリを踏みつぶしたのです。そうすると、イライラが収まり、その夏はすがすがしい気分で過ごせました」
「良い趣味とは言えませんが、別に問題があるわけではないでしょう」
「次の年、同じようにイライラしてアリを殺しましたが、今度はイライラが収まりませんでした。次に、カナブンを踏みつぶしたところ、イライラがすっと引き、その夏も清々しい気分で過ごせました」
男は、翌年はカブトムシ、その翌年は・・・というように話を続けた。
「その頃にはどうしたらよいか分かってきたので、一昨年の夏は犬を殺し、その秋には猿を飼い始めました。そして去年の夏、飼っていた猿を殺したのです」
「本当だとしても罪に問えるわけではないので逮捕できるわけがありません。バカなことを言ってないでうちに帰ったらどうですか?ご家族も待ってるでしょう?」
「はい、去年の秋に結婚した妻が・・・」


解説(反転表示)
元ネタは星新一の同名のショートショートです。
ストーリーを拝借しつつ、ブログに収まる長さに編集してみました。
解説も不要なぐらいですが一応。
ある男が、小さい頃からイライラを解消するために生き物を殺す行為がエスカレートし、
今年はついに人間を襲うのではないかと思い、自首しに来たものの相手にされなかったというものです。
私は、冷静な時期から来年の夏を見越して結婚しているという、したたかさの方が怖いと思いますが(笑)



出典
無し


参考
星新一ショートショート
「暑さ」