本日は、言葉を育む大切さと、その取り組みについでです。

 

言葉は、特に何か働きかけをしなくとも、自然と習得する、

テレビやスマフォ等でも、十分に言葉を教えることができる、

そんな風に感じている方も近年は多いのではないでしょうか。

 

でも、言語の発達、特に言語コミュニケーションは、

親や周りにいる人たちから、たくさん話しかけられ、

たくさんの言葉をかけてもらうことで、大きく身に付いていくと

言われています。

視聴覚教材などでは、身に付きづらいという研究結果も出ています。

 

 

人間は年齢が大きくなるにつれ、言葉を話します。

「言葉」は、人間だけが使うことのできる能力です。

言葉が豊かであると、感情をコントロールすることを覚え、

知的な発達が始まります。

言葉が豊かであればあるほど、理性が育ち、

感情のコントロールを覚え、理性的に育ちます。

 

1800年にドイツで生まれたカールヴィッテという天才的な子どもがいました。

そのカールヴィッテを育てた両親の言葉に以下のようなものがあります。

 

「能力は順番に身につけなければならないが、その基本となるのは「言葉」である。

そのため、言葉を教えるのが遅れると全てにおいて取り返しがつかないことになる。

早くから教えることが大切である。」

 

その結果、5歳で3万語を覚え、8か国語を自由に読み、書き、話す、

という天才児に育ったというのです。

 

「見えない、聞こえない、話せない」という三重苦だった、

ヘレンケラーを育てたアン・サリバン先生が、

教育したものこそ、言葉だったのです。

言葉がわかることで、いろいろなことを考えることができ、

知的好奇心とあいまって、優秀な成績で学業を修め、

その後、さまざまな社会活動をしていくのです。

 

 

言葉が発達するには、大切な順序5つ(知的発達の順序)があります。

子どもは自然な順序によって、言葉というものを発達させていきます。

物の名前を知ったり、これとこれが同じと言うことを知ったりと、

子どもの知能は、言葉の発達によって支えられています。

 

また、乳幼児期の家庭環境が、小学校の授業の成績に大きく関係します。

小学校で上位の子は、乳幼児期に家庭での

言語環境に恵まれていたことが分かります。

周囲の大人から言葉をかけてもらったり、

早くから文字の読み書きができるように

なったりしていたなどの事実が分かります。

乳幼児期からの家庭における教育環境が、

大きな意味を持つのです。

 

 

知的能力の中枢は言語能力です。

0歳から3歳までの間は、人間の一生のうちで、

最も優れた言語習得能力を持っています。

しかし、この習得能力は良い環境に出会わないと、

消えていくものなのです。

乳幼児期の大切な時期を、何の働きがけもせずに放っておいて、

大切な資質を育て損なっていることが多いのです。

 

 

ご家庭でぜひ取り組んでほしいことは、

 

1、十分な語りかけ

2、絵本を繰り返し読む

3、文字を3歳位から読めるようにする

4、鉛筆を持たせプリントをはじめる

 

などの働きがけが大切です。

 

保護者様の言葉かけや絵本読みは、

何よりまず愛情を伝える場になります。

愛情を体感し、それが土壌となり、

入力したことが知的能力へとつながるのです。

また、絵本読みは感受性を育て、

文字読みや文字書きは、内面を的確に表現し、

深い思考力を育ててくれます。

 

よって、相手の立場で考え、善悪の判断をするなどの、

心の成長にも大きく関わります。

日々、たくさんの言葉をかけてあげましょう。