マリと子犬の物語 | 鹿吉の徒然なるままに by Shicayoshi Cake Lab.

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ひとつひとつを丁寧に、食べてくださる方を想って焼き上げる、を信念に掲げた焼き菓子屋の徒然なる日々を綴っております。

絶対に泣くから観たくない!と完全拒否していた映画で予想を裏切らない大号泣をみせた鹿吉です。

こんばんは!

 

2007年に公開された映画「マリと子犬の物語」は2004年に起きた新潟県中越地震のなかでもかなり酷い災害に見舞われた山古志村で実際にあった実話をもとにしたものでございます。

 

マリの飼い主さんから話を聞いたNPO団体の方がその素晴らしい犬の忠誠心と飼い主とマリとの絆の深さに感銘を受け、子供を対象にした絵本を作成しました。その物語があまりにも素敵だと映画化されたものでございまして、当時からこの映画の存在は存じておりましたが、

 

絶対に泣く…!

 

という自信がございまして、忌避しておりました。

 

ところが先日、母がこの映画の存在をいずこともなく察知してまいりまして

 

「お母さん、観たいの~」

 

という一言で食事中に観ることになり、やはり冒頭からエンドロールの最後まで号泣する羽目になったのでございます……

 

穏やかな山古志村の風景が映し出され、村の人々の営み、朗らかな関係性、そしてのびのびと育つ子供たちの姿。

 

あまりにも美しい、その景色に心を奪われないではいられません。

この緑豊かな世界が一瞬にして壊れたのだと思うと、それだけで涙が止まらなくなります。

 

運命的ともいえる捨て犬マリとの出会い。

幼過ぎて記憶すらないときに母を失ったあやちゃん。

さほど妹と年の変わらない兄ながらも逝く母親から託されたために本来守られる立場にありながらあやちゃんを守ることに全身全霊をかける健気なりょうたくん。

犬嫌いだけれど家族のために役場で働くパパさんと山古志村ののんびり空気そのものの優しいおじいちゃん。

 

これがマリの出会った、命をかけても惜しくないと思わせた家族でございました。

 

幸せな時間、大切なもの、心躍るような楽しい日々。

はじめて知るそれら宝物のような感情をマリは身体に刻み付けるように家族と過ごしていたある日、美しい山古志村を壊滅させるほどの災害が彼らを襲いました。

 

新潟県中越地震。

 

最大震度7。

絶え間なくやってくる余震の震度すら6を超えるような、まさに大地そのものが浮き上がる地震だったそうにございます。

 

それが夕方から翌朝まで続くという、このまま朝が来ないのではないかと思うほどの恐怖だったと思います。

 

倒壊した家屋に押しつぶされ、あやちゃんとおじいちゃんは閉じ込められました。

パパさんは長岡市におり、りょうたくんは学校。

どちらも被災しながらも無事でございまして、避難所へと避難することが出来ておりました。

 

あやちゃんを守って箪笥の下敷きになったおじいちゃん。

おじいちゃんに覆いかぶさられて無事ながらも身動きの取れないあやちゃん。

 

このふたりを助けるべく、マリが立ち上がります。

なんとしても助けなくては、とマリは自分の前足が傷付くことなど意に介さずに穴を掘り続けました。それでも助けられないと知ったマリは救助に来た自衛隊員を連れてきます。

 

マリのおかげで無事に救出されたあやちゃんとおじいちゃん。

そのまま病院へとヘリコプターで搬送されるのですが、当然そこにマリとマリが産んだ3匹の子犬は乗せられません。

 

未だ余震の続く破壊されつくされた山古志村にマリと子犬たちは残されたのでございます。

 

泣くでしょ?

泣かないわけないですよね?????

 

マリは母として、そしてあやちゃんの家族として強く生き抜きます。

心の拠り所にあやちゃんからもらったピンクのゴムボールを咥えて、必死に考え、絶対に迎えに来ることを信じて生き抜くのでございます。

 

なんと健気で忠誠心の篤い、可愛らしい犬でございましょうか!

 

映画では柴犬でございましたが、実際には先祖代々ミックスといった風体の、賢そうな、それでいて優しそうな眼をした犬でございました。

子犬ちゃんは白がふたつ、茶色がひとつでございまして、マリが茶色の毛でございましたので、マリの旦那さんが白い犬だったのだろうと思いました。

 

マリは2016年10月、家族に見守られながら15歳という寿命を全うしたそうにございます。

命を懸けても惜しくないほどの家族に看取られ、幸せな犬生の幕を閉じたのだと知って、またひとり号泣しております。

 

ということでございまして、絶対に大号泣するのが自分でもわかっていたので観たくない映画のひとつでございましたが、それ以外にもこの映画によってとある弊害が生まれたことをお知らせいたします。

 

実は密かに私も思っておりまして、ですから父がぽつりと漏らした言葉に全面的に大いに頷いてしまったのでございますが…(笑)

 

「マリを観るとさ、暢気に歩いているうちの犬、本当にただ可愛いだけの我儘犬だな~って」

 

激しく同意ッ!!!!!!!!

 

我が家のチワプーちゃんをマリのあとに見ると、本当に「こいつ、ただのアホ犬じゃん?」と思っていましたので、父の実感籠る言葉には賛成いたします。

 

仮に災害にあって家族がピンチのときでもおそらく我が家のチワプーちゃんは助けてくれたりはしないだろうなぁ~と思います(笑)

逆に「おれのことほっといてなにをしてるんだよ、さっさと世話しろよ」と文句を言いそう…

 

愛玩動物なんだから仕方ないのかな…とちょっぴり冷めた目でチワプーちゃんを見てしまう私は今日は生地の仕込みをしております!

ベイクドタイプのチーズケーキ、フロマージュ・キュイにございます。

 

材料のほとんどがチーズのみ、という無添加焼菓子にございます。

濃厚なチーズの味わいとふわりと感じるレモンの酸味が美味しいお菓子でございまして、みっちりとした生地が特徴となっております。

 

紅茶や珈琲にももちろん合いますが、チーズをお供にワインやシャンパン、日本酒を飲まれる方にもおススメしたいほどにお酒とも合います。

 

是非一度ご賞味くださいませ~

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ちなみに先代犬の柴くんと柴ちゃんは忠犬でございました。

それはもう、忠犬の鑑のような犬でございました。

さすがは柴犬、といったところでございましょうか。

 

母の体調が悪ければ寄り添ってくれ、私が倒れれば人を呼びに走ってくれるような、絵にかいたような、それこそマリにも勝るとも劣らずな忠犬でございました。

 

「あの子たちとの絆や信頼を感じるような犬ってなかなか出会えないわよね」

 

と母とも話し合っていたくらいにございます。

 

そんな忠犬の鑑である柴くんでございましたが、やはりそれは群れ社会における順序的に上のものに限るようでございまして…

 

群れの一番の下っ端(下僕ともいう)認定されていた父が倒れたときは

 

駆け寄ってきて砂をかける

 

という暴挙に出ておりました(笑)

 

なに、寝転がってるんだよ、という非難だったようでございますが、この暴挙に出られたことを今回の「マリと子犬の物語」を観ていたときに思い出したらしい父は笑って言いました。

 

「あのとき、砂でよかったよ、おしっこかけられるかとドキドキしたもんな~」

 

だからナメられて、チワプーちゃんからも下僕認定なんだよッ!!!!!

 

少しは怒れよッ!!!!!

 

あの忠犬から砂を掛けられる父。

実はなかなかの大物では?と思わないでもない私にございます。

 

本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

またいらしてください~♪

お待ちしております!!!