おっさんが可哀想…… | 鹿吉の徒然なるままに by Shicayoshi Cake Lab.

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ひとつひとつを丁寧に、食べてくださる方を想って焼き上げる、を信念に掲げた焼き菓子屋の徒然なる日々を綴っております。

愛犬チワプーちゃんのおねだりに負けそうな鹿吉です。

こんばんは!

 

随分と昭和な話になりますが、チワワが日本中を席巻して一大ブームになったのを覚えていらっしゃる方はおられますでしょうか?

 

なんのCMだったのか、そこはまったく記憶にないのですが、確か「くぅ~ちゃん」という名のチワワが潤んだ瞳でジッと俳優の清水章吾さんを見つめておねだりをするシーンがございまして、それがまぁ、有り得ないくらいの可愛らしさでございました。

何度テレビの前で身悶えたものでございましょうか!

 

 

見付けました!!!

こちらのCMでございます!!!!!

まさにチワワの火付け役「くぅ~ちゃん」の可愛らしさが爆発しております。

 

これに負けないでいられる人間が存在するのか、と思わず自問自答してしまいますが、おります、ここに!!!

 

私は愛犬チワプーちゃんの、まさにくぅ~ちゃんバリのこのうるうるおめめに負けることなく、彼のおねだりをスルーいたしました!!!!!

 

やればできる子、私にございますッ!!!!!!

 

ま、ま、負け、負けないんだからッ!!!!!

 

カメラを構えた途端、うるうるおめめがなくなりましたが…(笑)

日々、犬との戦いをなんとか飼い主のプライドのみで制しております。

 

さて本日は

 

「言ってみたものの、おっさんが可哀想になっちゃったな」

 

と思った話をひとつ。

 

先日、おかげさまをもちまして伊勢参りに行くことが出来ました。

かつては「一生に一度は行きたい伊勢参り」でございましたが、交通網が発達した現在では「一年に一度いけたらいいな伊勢参り」となっているようでございます。それでも行くとなれば緊張しますし、辿り着いたと思えば有難くて手を合わせてしまう特別な場所にございます。

 

せっかくお伊勢参りが出来るなら、とまずは豊受大神宮(外宮)さんからお詣りをさせていただくことになりました。

 

高速道路を順調に駆け抜けて、想定していたよりも1時間以上も早く着きましたので、いそいそと外宮さんへと参拝させてもらい、身も心も清々しくなった気持ちで赤福氷でも食べていこうか、という話になりました。

 

一度荷物などを車へと置いていき、それから赤福茶屋に向かう、と言う私とは別に父と母が席取りも兼ねて先にお店に向かっているね、と別れました。

 

父は赤福氷一択気分だったのでしょうが、私は今の時期だけにあるパイン大福を狙っておりました。伺った当日、本当に見事に晴れ渡る晴天でございまして、気温も夏日かと思うほどの暑さでございました。パイン大福もいいけど、赤福氷も捨てがたい、と荷物を車に置いてから歩いて向かう道中で考えたりもしていたのですが、お店に着いてみると

 

パイン大福完売しました

 

の文字が…ッ!!!!!

 

衝撃に腰を抜かしそうになりましたが、アイスコーヒーを頼もうとして、結局お抹茶だけを注文しました。

 

父と母は先に店内にて赤福餅とお茶を頂いておりました。

 

「なかったのよ…」

 

残念そうに言う母。

冬季は赤福ぜんざい、夏季は赤福氷を提供してくれる赤福さん。ところがこの日は驚くことに


赤福ぜんざいは前日まで

赤福氷は翌日から


というたった1日の端境期でございまして…


周囲を見渡せば、席は満席。

父と母が先に席取りをしてくれていたから私はすんなりと座れましたが、レジで注文をする際に「ただいま満席になっておりますので」と注文を断られそうになったくらいにございます。

 

赤福氷もなく、赤福ぜんざいもなければそりゃあパイン大福が完売になるほどに人気なのも頷ける話にございます。

 

「パイン大福もなかったから抹茶にした」

 

と運ばれてきた抹茶に手を合わせたとき、父がぽつりと言いました。

 

「赤福はないのか?」

 

「うん、甘いものはちょっと要らないかな、パイン大福は別」

 

「そうか、今日の赤福はなんだか大きくてな」

 

その父の言葉を受けて、同じ赤福餅を食べた母が

 

「そうそう!きっと手の大きな女の人なのよ、お餅も大きかったし、あんこも大きいの!」

 

と教えてくれました。

 

内宮さん近くのおかげ横丁にある赤福さんでは実演販売を行っておりますが、外宮さんの赤福さんはそれがございません。誰が作っているのかは、奥の厨房のことでございますので見えないのでございます。

 

おかげ横丁の実演販売の女性の方はみんな小柄で可愛らしい、若い女性ばかりにございます。

お餅の上に三本指で掬ったあんこをペンッ!と置いて、あの筋の入ったあんこの模様が出来るのでございます。慣れた手つきで手早く作っていく姿はどれほど眺めていても飽きないものにございます。

 

「そっか、手の大きな人か…」

 

そう答えながら、ふと私は思ったのでございます。

大きな手で大柄な赤福餅が出来ているなら……

 

「おっさんが作ってるのかもね♪」

 

なんの悪気もなく、単純に思ったことを口にしただけなのに……

 

大きかったという赤福餅をぺろりと平らげていた父と母が視線を交わしてから顔を顰めて言いました。

 

「なんか、ヤダ…ッ!!!」

 

「な?なんかおっさんが作ったとか思ったら、ちょっと嫌だよな?」

 

と父も母の一言に同意しておりまして……

 

一生懸命に作っているおっさんが可哀想やんッ!!!!!

 

とうっかり言葉にしてしまったことを反省した私にございます(笑)

 

実演販売の女性が若くて可愛らしい人が多いように思っていたけれど、それにもちゃんと意味があったか~としみじみ思う私は今日も元気に焼いております。

ラムレーズン入りのベイクドチーズケーキに最大の合格点がいただけましたので、来月から販売を開始しようかと思います。

 

抜群に美味しかった、と母からお褒めのお言葉をいただきました。

その言葉が嘘でない証拠に珍しくも母はひとりで2つも食べておりました。これはかなり珍しいことにございます。

 

お子様でも召し上がっていただけるようにラムの香りはふんわり程度におさめ、アルコール分がきつくならないようにしております。

 

是非一度ご賞味くださいませ~

ご興味を持っていただけた方はどうぞこちらへポチっとな、宜しくお願いいたします~

 

ちなみにこの日、緑の募金運動をしておりました。

そのため、どんぐりをひっくり返したようなゆるキャラがおりまして…

こちらでございますね、その名もまんまのどんぐりくん。

 

着ぐるみそのものをエアーか、なにかで膨らませているキャラクターでございました。

この日はとても風の強いでございまして、私が赤福さんへと向かっている間、ずっと吹き飛ばされそうになっておりまして、募金活動も大変だな、と心の中で応援しておりました。

 

それ以上にゆるキャラ好きの母がどんぐりくんを発見して、さぞかし興奮しきりだっただろうと写真を一緒に撮ったりしたのかな、と考えておりましたので、店内に入って母を見付けて開口一番、

 

「ゆるキャラ、いたでしょ?一緒に写真撮った?」

 

と聞きました。

 

ところが母が至極残念そうに眉を下げて言いました。

 

「それがね、一緒に写真を撮って!って言いに行こうとしたら…」

 

父はそのときのことを思い出したのか、母の横でくつくつと笑い始めます。

 

「シュルシュルシュル~って空気が抜けるみたいに萎んじゃったの…」

 

参道ど真ん中で萎んじゃったか~ッ!!!!!!!

 

私が通ったときはちゃんと膨らんでたよ、と教えておきました。

帰りに募金をしながら一緒に写真を撮ったのは言うまでもありません(笑)

 

本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございます。

またいらしてください~♪

お待ちしております!!!