田舎育ち、都会で観劇してみた | 鹿吉の徒然なるままに by Shicayoshi Cake Lab.

鹿吉の徒然なるままに by Shicayoshi Cake Lab.

ひとつひとつを丁寧に、食べてくださる方を想って焼き上げる、を信念に掲げた焼き菓子屋の徒然なる日々を綴っております。

昨日のブログで宣言した通り、名古屋日帰り旅の詳細を書いちゃう鹿吉です。
こんばんは!
 
ということで田舎ものがちょこっと都会へ出た話をひとつ。
 
きっかけは随分と以前のことになります。
 
1985年、十三代目市川團十郎白猿さんが新之助を襲名したときのことにございます。
このとき先代団十郎の襲名も同時にされまして、新之助は演目「外郎売」での襲名披露となりました。
 
当時、まだ小さく、落ち着きもなかった私でございますが、なぜか縁がございまして十二代目團十郎及び七代目新之助襲名披露公演を観ることができたのでございます。
 
まったく歌舞伎にも興味もなく「團十郎?なにそれ?どこかの和菓子屋???」くらいに知識のないおバカな私を母が連れて行ってくれたのでございます。
招待チケットが手に入ったらしいのですが、当時子供だった私には詳細はわかりません。とにかくそれが私の歌舞伎初体験という、実にゴージャスなデビューでございました。
 
普段から数秒と大人しくしていられない私を連れての歌舞伎でございます。 
如何様に母の心情は複雑だったでしょうか。
 
ところが私は最後まで大人しく席についておりました。
 
イヤホンガイドなどもまだなかったような時代。
内容はまったく理解できるものではございませんでしたが、舞台の美しさ、衣装の艶やかさ、そして独特なセリフ回しの抑揚が心地よく、うっとりとしてしまったのでございます。
 
そして2004年、市川海老蔵襲名披露公演が始まりました。
 
それ以前に「助六由縁江戸桜」を拝見して、大号泣をした経験のあった私。
以来、すっかり歌舞伎の魅力にメロメロなのでございますが、その私のために母が海老蔵襲名披露公演のチケットを手配してくれました。
 
艶っぽく華やかな花川戸助六に感涙したのでございます。
 
そしてとうとう2022年、十三代目市川團十郎を襲名するとともに、息子さんが新之助を襲名することとなりまして、その襲名披露公演の、名古屋御園座での初日を目出度くも迎えたのでございます。
 
やはり母が必死にチケットを取ってくださいました。
もちろん一緒に行くつもりでいたのでございますが、当日になって父と行くことになりました。
父は歌舞伎には疎く、内容もなにもかもわからない手探り状態のなか、私の他愛ない蘊蓄を耳にしながらの観劇となりました。
 
舞台に関して、多くは語りません。
ただ右團次さんの「鯉つかみ」が素晴らしかったことと、八代目新之助の初々しさと一生懸命に稽古を積んできたんだろう、と思われる演技に涙したことだけは書いておきます。
 
とくに新之助くんはまだ10歳という幼さで母もなく、父だけを頼りに襲名舞台に辿り着いたのかと思うと、それが健気で美しく、さらにどれほどこの晴れ舞台を共に迎えて観たかっただろう、と母親の気持ちを思うと涙無くしては観ることなどできません。
 
本当に堂々とした「外郎売」にございました。
 
立ち会えた縁と、その縁を結んでくれた我が家の母に感謝いたします。
 
さてそんな名古屋行きでございましたが、寒いからこそどうしても食べたかったものがございまして、父を引っ張るようにして行ってまいりました!!!
 
途中下車してでも、入場券を買ってでも食べたい名古屋グルメ~♪
 

新幹線ホームの立ち食いきしめん「住よし」さん!!!

 

濃いめのお出汁とツルツル喉越しのきしめんが美味しいお店にございます。

外の券売機で食券を購入し、中へと入ります。

L字型のカウンターだけが並ぶ小さなお店の中は夢中できしめんを啜る人でいっぱいで、いつもゆっくりと味わいたいと思いつつ、寒空の中、外で待つ人々の圧に負けて早食いをしてしまうお店でもございます(笑)

 

カバンは背中に背負ったまま、イカ天きしめんの食券をカウンターに置けば、

 

え?もしかしてお店に入る前から私の注文がわかってた????

 

と提供してくれる女性スタッフに聞きたくなるほどの速さで出てまいります(笑)

手際の良さもさることながら、狭いキッチン内が実に無駄な動線なく整っているおかげかと存じますが、それにしてもこの提供の速さには毎回度肝を抜かれます。

 

そして新たに人が入ってくる度にどんぶりの中を覗かれる、という苦行に耐えつつ食べるきしめんの美味しいこと!!!!!

 

まだ食べてますから!お出汁も少し飲ませてください!!!と心の中で叫びながら外の人の圧に耐え、女性スタッフのどんぶりの中身を確認する視線にも耐えて食べきることができました(笑)

 

私の隣で食べていた男性は食べ終わっても一緒に来ていた女性が食べ終わるまで待っていたのですが、新たに入ってきたお客様に女性スタッフが「どうぞ、ここ、どうぞ」と待っていた男性の場所へと誘導してしまったので、すごすごと女性を置いて店外へと出る、という一幕がございまして、気が気ではございませんでした(笑)

 

さてきしめんでしっかりとお腹を温めた父と私はさっそく御園座へと向かいました。

 
御園座はすっかり市川團十郎襲名披露一色に染め上げられております。
 
こんな感じでございます。
 
幕も!
 
そして新之助くんは新之助のCMもしておりました~♪
 
ちょっと買い物でも…と思えば売店までこの調子で並びます。
舞台が始まる前でございましたので、かなり焦りながらも並んでおりました(笑)
 
さすがの人気だと思わず唸ってしまうほどの人が来ておりまして、歌舞伎人気ももちろんでございますが、團十郎・新之助人気も凄い!と感嘆いたします。
 
そして人酔いしてヘロヘロになるのでございます(笑)
 
素晴らしい一日でございました。
本当に有難いことにございます。
 
貴重な体験をさせていただいたことに感謝をしないではいられない私は今日も元気に焼いております。
プチタルト・オ・ショコラにございます。
大人のショコラタルトに、更に大人の味わいブランデー漬けのドライフルーツをトッピングした一品にございます。
 
濃厚な中に爽やかな味わいが楽しめるタルトとなっております。
是非一度ご賞味くださいませ~
 
ご興味を持っていただけた方はどうぞこちらへポチっとな、宜しくお願いいたします~
 
ちなみに話はまったく変わるのでございますが、我が家のチワプーちゃんは4歳になります。
小型犬は18ヶ月で成犬、そこからゆったりと歳を重ねると聞いたことがございまして、大型犬と比べると格段に寿命が長いのだそうにございます。
 
大型犬は9ヶ月で成犬、中型が12ヶ月で成犬になることを思えば、確かに小型犬の寿命は長いのかもしれません。
 
ですから我が家のチワプーちゃんは4歳になったとはいえ、まだまだ若い青年(?)だと思っていたのでございますが…
 
最近、ちょっと……
 
おじいちゃん疑惑が発生してまいりました……(笑)
 
チワプーちゃんの先代犬が柴犬でございましたので、ダブルコートの寒さに強い犬に慣れておりましたが、チワプーちゃんは見事なシングルコート。
しかも毛がふわふわしていて、まったくもって防寒できるような毛質ではございませんので、寒さが直撃するようにございまして、常に寒さに震っております(笑)
 
可哀想だとは思うのですが、それ以上に真剣な顔でブルブルしている姿が可笑しくてッ!
なぜか寒いと真剣な顔になるのが哀愁を誘いますね~
 
ですからチワプーちゃんは常に誰かの腕のなかにおります。
そうして暖を取っているのでございます。
 
ご飯ももらって暖かくて安心な腕の中にいればウトウトと眠くなるのは必定。
人でも犬でもそれは変わりのないことにございます。
 
そのときいつも思うのでございます。
 
あれ?
チワプーちゃん、おじいちゃんだったっけ?????
 
と(笑)
 
その証拠写真がこちらになります~
 
ジャジャーンッ!!!!!
 
ね?
おじいちゃんじゃあないですか?????
 
絶対若さ弾ける4歳ではございません!
(もっとも人間でいえば32歳でございますから、若さ弾けるとは言えないかもしれませんが)
 
6歳でシニア犬となるならあと2年後には「おじいちゃん」顔でもおかしくないのか?と思いつつ、毎回この脱力したおじいちゃん顔には笑わせてもらっております。
 
隙あらば触り倒して吸いつくしてやろうとする私がいるとなかなか寝ないので、こうした寝顔が見れるのものかなり貴重な時間だったりいたします(笑)
 
顔がおじいちゃんだろうと、私が犬吸いを堪能しようとして近付くと唸ろうと、躾と称して教え込んだ芸を出し惜しみしようと、私がラボ(工房)へと出勤する素振りを見せると大喜びしちゃおうとも、犬というのは可愛いものだな、と愛でる気持ちが止まらない私にございます。
(嫌われてはないですし、好かれているとも思うのですが、ウザがられているのは間違いないようにございます)
 
本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
またいらしてください~♪
お待ちしております!!!