【渋谷区】年末の渋谷区宮下公園 ホームレス閉め出す | 渋谷区精神保健福祉オンブズパーソン

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東京新聞1月7日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014010702000117.html

「福祉の窓口が開いていない年末年始、極寒の中に放り出すのは殺人行為に等しい」






東京都渋谷区の区立宮下公園で昨年末、年越しのため支援団体とともにテント生活をしていたホームレスが、区か ら強制的に閉め出された。六日、区に抗議に訪れた支援者からは「福祉の窓口が開いていない年末年始、極寒の中に放り出すのは殺人行為に等しい」と怒りの声 が上がった。

 閉め出されたのは、区内で野宿者を支援する「渋谷越年・越冬闘争実行委員会」のメンバーとホームレス約二十人。十二月二十九日午後八時半ごろ、区 職員から公園閉鎖時間の午後十時半までに荷物をまとめて退去するよう命じられ、翌日未明にかけ警察官に囲まれ、荷物を残したまま追い出された。年末で仕事 がなく食べ物が確保できない人や、けがで支援が必要な人など五人が集まっていた。

 宮下公園は二〇一一年四月から夜間は施錠されて入ることができないため、通常は野宿者がいないが、役所の窓口が閉まった昨年十二月二十八日から、 支援のためのテントを設営していた。閉め出し後、区が一月五日まで宮下公園の閉鎖を決めたため、支援者らは近くの区立神宮通公園に拠点を移し、五日まで炊 き出しや医療相談を実施。七日間で延べ百五十人、多いときは一晩で三十人が宿泊し、二千食を配布した。

 年越しの場所として、宮下公園を選んだのは高架にあり、人目を避けられるため。実行委の楡原民佳(にれはらたみか)さん(49)は「ホームレスの 人たちは襲撃や放火の恐怖と戦いながら生活している。神宮通公園は狭いのでテントを張ると一般の人の邪魔になってしまうし、大通りに面していて好奇の目に さらされるので念頭になかった」と話す。 (小形佳奈)



ここからは、ジャーナリスト田中龍作氏の記事を抜粋させて頂きます。
http://blogos.com/article/77354/






「(排除は)渋谷区の決定」と繰り返す土木清掃部の黒柳部長。=写真: 田中龍作=


 排除された野宿者の中には28日に路上で倒れて頭を強く打ったため、渋谷区役所に保護を求めに行ったが門前払いされた男性もいる。男性は頭がい骨にヒビが入っていた、という。


 年末年始は役所が閉まり、医療保護や生活保護の申請ができなくなる。このため厚労省は「生活困窮者に対する年末年始の緊急一時的な宿泊場所の確保」について全国の自治体に通達を出しているのだ。


 

 渋谷区に電話したところ、警備会社の警備員が応対した。「職員はいない。緊急に伝える窓口はない。区役所の上の人も知らない。1月6日に書面で提出する事になっているので伝えたいことがあれば言ってくれ」とのことだった。


 ところが12月28日、渋谷区役所に生活保護申請に行った野宿者は警備員に追い返された。渋谷区は厚労省の通達を無視したのである。


 渋谷区が、弱者に対して決して温かいとは言えない厚労省の通達にさえ従わなかったため、悲劇が起きる。翌29日に宮下公園から強制排除した人たちの中に、前日、渋谷区役所で追い返された野宿者も含まれていた。

 

保護が受けられなかったため、公園で寝食をつなごうとした野宿者を、渋谷区は追い出したのである。



支援者にパンチを浴びせようとする守衛。=6日、渋谷区役所 写真:山田旬=

~生活福祉課の制止聞かず土木清掃部が強制排除~

 29日に起きた悲劇の経緯について生活福祉課の高橋課長が取材に応じた。以下高橋課長の証言――

 土木清掃部が高橋課長の自宅に電話をかけてきたのが29日午後11時過ぎ。

土木清掃部幹部は、宮下公園の現状を説明したうえで「公園内にまだ留まっている人がいる」と伝えた。


 支援施設の門限が過ぎているため、高橋課長は「明日まで待って頂けないだろうか」と要請した。

 

土木清掃部から連絡があったのは、これ一回きり。高橋課長は「寝耳に水だった。もっと早く知っていれば…(対応できた)」。


   ―以上、高橋課長の証言
 
 土木清掃部の見解とも突き合せなければならないが、強制排除を陣頭指揮した黒柳部長は説明に出てこない。