「ザ・ビューティフル・サウス(The Beautiful South)」の89年10月発表、1st「ウェルカム・トゥ・ザ・ビューティフル・サウス(Welcome To The Beautiful South)」を聴きました。

僕が聴いたのは、サブスク配信音源。

ビューティフルサウス1

ザ・ビューティフル・サウスは、イギリスのフォークロック・バンド。
ハウスマーティンズ解散後、88年にポール・ヒートン(ボーカル)がメンバーのデイヴ・ヘミングウェイ(ボーカル)を誘って結成。
この二人に、女性ボーカル一人を加えた男女混合ボーカルが特徴ですが、このアルバムの時点では、その女性ボーカルのブリアナ・コリガンはゲスト扱いでした(2作目から正式メンバー)。
07年に解散するまで、イギリスでは高い人気を誇るバンドでした。

このアルバムは、1作目(全英2位)。
昨年12月に、ベスト盤「ソリッド・ブロンズ - グレート・ヒッツ(Solid Bronze:Great Hits)」を聴きましたが、オリジナル・アルバムも聴いてみようと思います。

1曲目「ソング・フォー・フーエヴァー(Song for Whoever)」は、全英2位。ピアノとアコースティック・ギターによるジェントリーな曲。
2曲目「ハヴ・ユー・エヴァー・ビーン・アウェイ(Have You Ever Been Away?)」は、ポールがファルセットで歌うジャズっぽい曲。中盤には、ブリアナのソロ・ボーカルが挿入されます。
3曲目「フロム・アンダー・ザ・カヴァーズ(From Under the Covers)」は、ホーンが入ったアップテンポの軽快なアコースティック・ロック。
4曲目「アイル・セイル・ジス・シップ・アローン(I'll Sail This Ship Alone)」は、全英31位。ピアノとストリングスによる、これまたジェントリーな曲。
5曲目「ガールフレンド(Girlfriend)」は、アメリカのR&B歌手、ペブルスのデビュー曲(87年/全米5位・全英8位)のカバー。原曲はダンス・ナンバーですが、これは原曲の雰囲気を残しつつ、ロック仕立てとなっています。 
6曲目「ストレート・イン・アット・37(Straight in at 37)」は、1曲目のシングル・カップリング。スウィング調のロック・ナンバー。歌詞にサイモン・ル・ボン、ポール・ヤング、ナスターシャ・キンスキーが登場。
7曲目「ユー・キープ・イット・オール・イン(You Keep It All In)」は、全英8位。ひょうひょうとした軽快なテンポのロック・ナンバー。ポールとブリアナのデュエット。先日発見された後に亡くなった桐島も、この曲の歌詞のように、ずっと秘密を心の内に隠していたんでしょうね。
8曲目「ウーマン・イン・ザ・ウォール(Woman in the Wall)」は、牧歌的なほのぼのとした曲。ただし、歌詞は「酔っ払った男性が妻を殺害して、壁に死体を埋め込む」といった物凄い内容。
9曲目「オー・ブラックプール(Oh Blackpool)」は、軽快なギターが印象的な曲。曲名のブラックプールは、イギリス北西部の保養地の名称。歌詞にヒトラーやマルクスも出て来るので、難解で詳細は分かりませんが、資本主義を批判しているようです。ブラックプールも、その象徴として扱っているんだと思います。
10曲目「ラヴ・イズ(Love Is...)」は、ちょっと翳りのある曲調ながら、ポールとデイヴの二人で歌い上げる7分を超す大作。エンディングでは、ビートルズの「シー・ラヴズ・ユー(She Loves You)」を歌っています。
11曲目「アイ・ラヴ・ユー(バット・ユー・アー・ボーリング)(I Love You(But You're Boring))」は、7曲目のシングル・カップリング。小鳥のさえずりや雑踏のような音がバックに流れるアコースティック・ナンバー。

二代目女性ボーカリストのジャクリーン・アボットになるとソロで歌ったりしますが、前述の通り、ブリアナ・コリガンはまだゲスト扱いで控え目です。

Youtubeで「ソング・フォー・フーエヴァー(Song for Whoever)」のMV映像とTVライヴ映像を見つけたので、ご紹介しましょう。

 

 


同じくYoutubeの「ユー・キープ・イット・オール・イン(You Keep It All In)」のMV映像です。
 


同じくYoutubeの「アイル・セイル・ジス・シップ・アローン(I'll Sail This Ship Alone)」のMV映像です。