「プライマル・スクリーム(Primal Scream)」の94年3月発表、4th「ギヴ・アウト・バット・ドント・ギヴ・アップ(Give out But Don't Give Up)」を聴きました。

僕が聴いたのは、サブスク配信音源、09年リマスター、ボートラ13曲付。

プライマル・スクリーム4

80年代に続いて、90年代の名作もピックアップして聴いています。
ジャネット・ジャクソン「ジャネット(janet.)」に続いて、第32弾はプライマル・スクリーム。

プライマル・スクリームは、スコットランドのグラスゴー出身のロック・バンド。
この当時のメンバーは、ボビー・ギレスピー(ボーカル)、アンドリュー・イネス(ギター)、ロバート・ヤング(ギター)、マーティン・ダフィ(キーボード)、デニス・ジョンソン(ボーカル)の変則的な構成の5名。

このアルバムは、3rd「スクリーマデリカ(Screamadelica)」に続く、4作目(全英2位・全米ヒートシーカーズ・アルバムチャート22位)。
プロデューサーは、トム・ダウド、ジョージ・ドラクリアスほか。
テネシー州メンフィスとカリフォルニア州ハリウッドでレコーディングが行われました。
プライマル・スクリームは、アルバムごとに音楽スタイルを変貌し、様々な曲を発表して行きますが、本作はローリング・ストーンズを彷彿とさせる70年代風ロックをメインとしたアルバムです。

Disc1
1曲目「ジェイルバード(Jailbird)」は、全英29位。ギター、パーカッション、キーボードによるグルーヴィーなロック・ナンバー。イントロが最初はアナログ・レコードのような籠った音で、すぐに通常音でやり直して始まります。
2曲目「ロックス(Rocks)」は、全英7位・全米オルタナ・エアプレイ16位。T・レックスの「ゲット・イット・オン(Get It On)」を彷彿とさせるギター・リフの軽快なロック・ナンバー。
3曲目「クライ・マイセルフ・ブラインド((I'm Gonna)Cry Myself Blind)」は、全英49位。気怠いボーカルのフォーキーなアコースティック・ロック。
4曲目「ファンキー・ジャム(Funky Jam)」は、ゲストのジョージ・クリントンとデニス・ジョンソンが歌う、タイトル通りのファンキーなジャム・ナンバー。
5曲目「ビッグ・ジェット・プレーン(Big Jet Plane)」は、ミディアム・テンポの哀愁溢れるアコースティック・ロック・ナンバー。間奏のサックスやホーンも味わい深いです。
6曲目「フリー(Free)」は、メロウなサックスとデニス・ジョンソンのクールなリード・ボーカル。
7曲目「コール・オン・ミー(Call on me)」は、70年代を思わせるホーン入りのギター・ロック・ナンバー。
8曲目「ストラッティン(Struttin')」は、8分を超えるスペイシーなインストゥルメンタル。様々な電子音が飛び交います。
9曲目「サッド・アンド・ブルー(Sad and Blue)」は、ゴスペル風のコーラスやブルージーなハーモニカの入った、スローなアコースティック・ナンバー。
10曲目「ギヴ・アウト・バット・ドント・ギヴ・アップ(Give Out but Don't Give Up)」は、これまた、ジョージ・クリントンとデニス・ジョンソンのリード・ボーカルによるファンク・ナンバー。アルバム・タイトル曲。
11曲目「アイル・ビー・ゼア・フォー・ユー(I'll Be There for You)」は、ソウルフルなバラード。イントロのピアノからグッと来ます。
12曲目「エヴリバディ・ニーズ・サムバディ(Everybody Needs Somebody)」は、コーラスも美しいアコースティック・ロック・ナンバー。一応隠しトラック扱いのようですが、ちっとも、そうなっていません。2曲目の米盤シングルB面。
ボートラ13曲目「ロックス (ライヴ・アット・グラスゴー94)(Rocks(Live at Glastonbury))」は、3曲目の英盤CDシングル・カップリング。2曲目のライヴ・ヴァージョン。
同14曲目「ロックス (ジミー・ミラー・リミックス)(Rocks(Jimmy Miller remix))」は、2曲目のベスト盤「ダーティ・ヒッツ(Dirty Hits)」ボーナス・ディスク収録ヴァージョン。こちらの方がロック寄りのミックスで好きです。
同15曲目「ロッカーズ・ダブ (クリス・ニーズ・ミックス)(Rockers Dub(Kris Needs mix))」は、3曲目の英盤10インチシングル・カップリング。2曲目のダブ・ヴァージョン。

Disc2
1曲目「ファンキー・ジャム (クラブ・ミックス)(Funky Jam(club mix))」は、Disc1・2曲目の英盤CDシングル・カップリング。
2曲目「ファンキー・ジャム (スーパー・ドローグ・ミックス)(Funky Jam(Super Droog mix))」は、Disc1・4曲目の仏盤プロモCDシングル・カップリング。
3曲目「ジェイルバード (ザ・ダスト・ブラザーズ・ミックス)(Jailbird(The Dust Brothers mix))」は、Disc1・1曲目の英盤CDシングル・カップリング。
4曲目「ジェイルバード (ザ・トキシック・トリオ・ステイ・フリー・ミックス)(Jailbird(The Toxic Trio Stay Free mix))」は、Disc1・1曲目の英盤CDシングル・カップリング。10分を超えるロング・ヴァージョン。
5曲目「ジェイルバード (スウィーニィ2ミックス)(Jailbird(Sweeney 2 Sabres of Paradise mix))」は、Disc1・1曲目の英盤CDシングル・カップリング。インストゥルメンタル。
6曲目「ジェイルバード (ウェザオール・ダブ・チャプター3ミックス)(Jailbird(Weatherall Dub Chapter 3 mix))」は、Disc1・1曲目の英盤CDシングル・カップリング。13分近い超ロング・ヴァージョン。叫び声以外はインストゥルメンタル。
7曲目「ストラッティン (バック・イン・アワ・マインズ)(Struttin'(Back in Our Minds))」は、Disc1・3曲目の英盤10インチシングル・カップリング。
8曲目「ギヴ・アウト・バット・ドント・ギヴ・アップ (ポーティスヘッド・リミックス)(Give Out But Don't Give Up(Portishead remix))」は、Disc1・3曲目の英盤10インチシングル・カップリング。
9曲目「ランブリン・ローズ (ライヴ)(Ramblin' Rose(Live))」は、前作収録のシングル「ローデッド(Loaded)」の英盤12インチシングル・カップリング。ライヴ・ヴァージョン。
10曲目「アイム・ルージング・モア・ザン・アイル・エヴァー・ハヴ (ライヴ)(I'm Losing More Than I'll Ever Have(Live))」は、Disc1・3曲目の英盤CDシングル・カップリング。ライヴ・ヴァージョン。

せっかくメンフィスでのレコーディングしたのに、その後ハリウッドで大幅に音源を差し替えられたようで、18年には「オリジナル・メンフィス・レコーディングス」と銘打った作品が発表されています。

Youtubeで「ロックス(Rocks)」のMV映像とライヴ映像を見つけたので、ご紹介しましょう。

 

 


同じくYoutubeの「ジェイルバード(Jailbird)」のMV映像です。
 


同じくYoutubeの「クライ・マイセルフ・ブラインド((I'm Gonna)Cry Myself Blind)」のMV映像です。