「松任谷由実」の95年12月発表、27th「KATHMANDU」を聴きました。

僕が聴いたのは、サブスク配信音源、18年リマスター。

松任谷由実27

松任谷由実の全アルバム・全シングルがサブスクで配信されているので、順に聴いています。

過去にレンタル等で手に入れた音源も持っているのですが、サブスク配信は全てGOH HOTODAによる最新リマスター。
オリジナル・アルバムだけで39作もあるので、大変な長丁場ですが、頑張って聞いています。

このアルバムは、26th「THE DANCING SUN」から1年で発表された27作目(オリコン1位)。
プロデューサーは、松任谷正隆。
ジャケット・デザインは、今年亡くなった信藤三雄。

1曲目「KATHMANDU」は、ミディアム・テンポのロック・ナンバー。アルバム・タイトル曲。曲名はネパールの首都で、歌詞にエヴェレストも登場します。95年度キリンラガーウィンタークラブCMソング。
2曲目「Take me home」は、マンドリンとアコースティック・ギターが耳に残るジプシー風のロック・ナンバー。
3曲目「命の花」は、95年2月にシングルとして発売される予定でしたが、同年1月17日に阪神淡路大震災が発生し、歌詞に地震や大火災を連想させる箇所があったため、被災者の心情を考慮して発売中止となりました。もっとも、それらしき所は「世界が灰になっても」の部分しか見当たらないので、過剰な反応の気もしますが…。その幻のシングルとは異なる、アルバム・ミックスで収録。歌詞の内容は、激しい恋の情念を歌ったもので、本人曰く「アシッド演歌」だそうです。これは、アシッド・ハウスに引っ掛けた造語でしょうね。TBS系ドラマ「私の運命」後期主題歌。
4曲目「Baby Pink」は、軽快なテンポで、ファンキーな曲。パーカッションが鳴る間奏のノリが良いです。
5曲目「Delphine」は、ユーミン史上2番目に長い曲(6分39秒)で、イントロだけで1分15秒もあります。シンセサイザーをバックに、淡々と歌われます。
6曲目「輪舞曲(ロンド)」は、27thシングル(オリコン2位)。イントロはパーティーの雑踏風の効果音で、これまたジプシー風の舞曲。歌詞の「フォルクローレ」は、南米のアンデス山脈地方の民族音楽。日本テレビ系ドラマ「たたかうお嫁さま」主題歌。披露宴会場が徐々に修羅場と化すMVが面白いです。
7曲目Broken Barricade」は、イントロでシンセサイザーによるバグパイプ調マーチング・メロディが流れ、曲全体はケルティック風のアレンジ。95年苗場プリンスホテルCMソング。
8曲目「Midnight Scarecrow」は、6曲目のシングルB面。ストリングス入りのゴージャスなアレンジ。映画「キャンプで逢いましょう」主題歌。
9曲目「クロームの太陽」は、ホーンが入ってメリハリが効いた、ミディアム・テンポのファンキーなロック・ナンバー。歌詞に「湾岸線」が登場。
10曲目「Walk on, Walk on by」は、イントロやリズム・アレンジがカーペンターズの「遙かなる影((They Long to Be)Close to You)」を思わせる、バート・バカラックへのオマージュ・ソング。
11曲目「Weaver of Love~ORIHIME」は、イントロからして、前作収録の「春よ、来い」を思い出させる童謡調の和風曲。歌い方が作為的で嫌いです。アニメ映画「PiPi とべないホタル」主題歌。

Youtubeで「輪舞曲(ロンド)」のMV映像とライヴ映像を見つけたので、ご紹介しましょう。