「松任谷由実」の79年12月発表、8th「悲しいほどお天気」を聴きました。
僕が聴いたのは、サブスク配信音源、18年リマスター。
松任谷由実の全アルバム・全シングルがサブスクで配信されているので、順に聴いています。
過去にレンタル等で手に入れた音源も持っているのですが、サブスク配信は全てGOH HOTODAによる最新リマスター。
オリジナル・アルバムだけで39作もあるので、大変な長丁場ですが、頑張って聴いています。
このアルバムは、7th「OLIVE」から5ヶ月足らずで発表された8作目(オリコン6位)。
プロデューサーは、松任谷正隆。
ユーミン70年代最後の作品です。
1曲目「ジャコビニ彗星の日」は、72年のジャコビニ流星群に因んだ曲。歌詞の「72年10月9日」は、ユーミンが実際に浜辺で流星群を見た日だそうです。この流星群は、日本でよく見えるという触れ込みでしたが、実際は全く見えなかった事が歌詞にもなっています。
2曲目「影になって」は、間奏のフュージョンっぽい演奏や終盤のギター・ソロも冴えたナンバー。
3曲目「緑の町に舞い降りて」は、盛岡への旅行をテーマにしたご当地ソング。
4曲目「DESTINY」は、シングルでは無いのが不思議なくらいの代表曲。軽快に跳ねます。歌詞の「安いサンダル」も有名ですね。この曲は好きです。
5曲目「丘の上の光」は、6分を超す壮大な曲。
6曲目「悲しいほどお天気」は、玉川上水沿いの小径を舞台に、美大時代の想い出を綴ったアルバム・タイトル曲。間奏のヴィブラフォンとエンディングのアコースティック・ギターが良いです。
7曲目「気ままな朝帰り」は、口笛とウクレレがほのぼのとした雰囲気を醸し出す曲。
8曲目「水平線にグレナディン」は、ジャージーなスロー・ナンバー。途中のベース・ソロも印象的です。タイトルの「グレナディン」は知りませんでしたが、ザクロのシロップでカクテルに入れるそうです。赤い色と夕陽を掛け合わせたようですね。
9曲目「78」は、女性コーラスやホーンが入ったディスコ路線のファンキーな曲調ですが、ユーミンの歌声はちっともファンキーでは無いと思います。曲名の「78」は、タロット・カードの枚数。終盤の男性コーラスは、上田正樹。この曲は、このアルバムのトーンには合わない気もします。
10曲目「さまよいの果て波は寄せる」は、ピアノ弾き語りベースで、これまた6分を超す曲。
シングルAB面とも1曲も収録が無く、この当時にしては収録時間が49分20秒と長いのが特徴です。
6分を超す曲が2曲もありますからね。
本人によれば、ジャケットは前作「OLIVE」、アルバム・タイトルは今作が好きだそうです。
ジャケットは、単なるポートレートで地味ですね。
Youtubeで「DESTINY」の音源とライヴ映像を見つけたので、ご紹介しましょう。
同じくYoutubeの「緑の町に舞い降りて」の音源です。
同じくYoutubeの「ジャコビニ彗星の日」のライヴ映像です。