「オフコース(OFF COURSE)」の82年7月発表、10th「I LOVE YOU」を聴きました。

僕が持っているのは、05年発売の紙ジャケット、05年リマスター。

オフコース10-1
(ジャケット表)

オフコース10-2
(ジャケット裏)

オフコース10-3

 

オフコース10-4

(内袋表裏)

オフコース10-5
(CDレーベル)
カスタム・レーベルを採用。

オフコース10-6

 

オフコース10-7

(歌詞カード表裏)

オフコース10-8
(田家秀樹氏によるライナーノーツ)

オフコース10-9
(帯表裏)

今年はオフコースの最初の活動休止から40周年という事で、7月2日にNHKBSで、日本武道館10日間コンサート最終公演ほかの特番をやっていました。
私も懐かしく見ましたが、久しぶりに、5人編成以降のアルバムを順に聞いていこうと思います。

このアルバムは、9th「OVER」に続く10作目(オリコン1位)。

当時のメンバーは、小田和正(ボーカル、キーボード)、鈴木康博(ボーカル、ギター)、清水仁(ベース、コーラス)、松尾一彦(ギター、コーラス)、大間ジロー(ドラム)。

5人編成のオフコースによる事実上のラスト・アルバム(次作はおまけ)ですが、後述の通り、鈴木が参加していないと思われる曲もあり、後の4人編成による活動再開の萌芽のようにも感じられます。
レコーディングは、解散コンサートと並行して進められ、伝説の日本武道館10日間コンサート最終日(6月30日)の翌日(7月1日)に発売されました。
この辺りはものすごく計算されている気がしますが、いつもはアメリカで行っているミックス・ダウンも、スケジュールの関係で、逆にビル・シュネーを呼び寄せて日本で行われました。
レコーディング・データを見ると、6月3日から6日にミックス・ダウンを行っているようなので、本当にスケジュール的にタイトであったと思います。
以前書いた記事は、こちらこちらです。

1曲目「YES-YES-YES」は、24枚目のシングル(オリコン6位)。途中のストリート・ノイズも良い味付けになっていますが、この曲のレコーディングには鈴木が参加していないと言われてます。また、この曲だけミックス・ダウンはメンバー自身で行っております。日本武道館最終日のコンサート終了後の観客の大合唱も有名ですね。
2曲目「素敵なあなた」は、鈴木の作品。ソリッドなギター・ソロが入りますが、いつもより軽いタッチのAOR風の曲。「あなたに確かめておきたい 僕は間違ってないよね」という歌詞には、オフコースの脱退を決めた、鈴木の思いが感じられます。
3曲目「愛のゆくえ」は、鈴木の作品。ファルセットのボーカルが印象的です。「静かに ひとつの時代が終わってゆく ああ 誰にも 止められない」という歌詞は、これまた鈴木の心境が痛いほど伝わって来ます。
4曲目「哀しき街」は、小田の作詞、松尾の作曲・リードボーカル。間奏のサックスはメロウな雰囲気ですが、全体的に暗く、単調な曲調だと思います。
5曲目「揺れる心」は、鈴木の作品。タイトなロック・ナンバーで、低音と高音を使い分けたボーカルが印象的です。
6曲目「きっと同じ」は、小田の作品。鈴木がアコースティック・ギターを弾く短い曲。
7曲目「かかえきれないほどの愛」は、清水・大間・松尾の作詞、松尾の作曲・リードボーカル。子供たちの遊び声やコーラスが効果的に使われています。
8曲目「決して彼等のようではなく」は、小田の作品。これも、鈴木はレコーディングに参加していないと言われてます。最後の「今ならまだ戻れる 今なら間に合う」という歌詞は、逆に小田の心境をよく表しています。エンディングで、ホーンから爆発音に繋がり、次曲のイントロが始まるアレンジも斬新ですね。
9曲目「I LOVE YOU」は、21枚目のシングル(オリコン6位)とは別テイクの再
録ヴァージョン。途中で、ジョン・レノンの訃報を伝えるニュース風のナレーションが被ります。「誰もあなたの代わりになれはしないから」という歌詞も、今聴くと、小田の心境のようですね。

前作もそうでしたが、小田と鈴木の歌詞が全部相手に対するメッセージのように聞こえて辛いです。

Youtubeで「YES-YES-YES」の音源を見つけたので、ご紹介しましょう。

 


同じくYoutubeで見つけた「I LOVE YOU」のライヴ音源です。