「レニー・クラヴィッツ(Lenny Kravitz)」の91年4月発表、2nd「ママ・セッド(Mama Said)」を聴きました。

僕が持っているのは、12年に発売された21周年記念デラックス・エディション、国内盤2枚組、リマスター。
CD1枚目は、オリジナルアルバムのリマスター14曲+ボートラ5曲収録。
CD2枚目は、ボートラ16曲収録。

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(ジャケット表)

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(ジャケット裏)

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(ジャケット内側&CD収納部)

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(ブックレット)

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(帯表裏)

レニー・クラヴィッツは、アメリカ合衆国ニューヨーク州出身のマルチ・アーチスト。

このアルバムは、1st「レット・ラヴ・ルール(Let Love Rule)」に続く、2作目(全米39位・全英8位・オリコン51位)。

Disc1
1曲目「フィールズ・オブ・ジョイ(Fields of Joy)」は、メルヘンチックなファルセット・ボーカルで静かに始まり、途中から激しくロックする曲。映画音楽を数多く手掛けた作曲家のマイケル・ケイメンが所属した、ニューヨーク・ロック・アンサンブルというバンドのカバー。レニーの高校の同級生だったガンズ・アンド・ローゼズのギタリスト、スラッシュが圧巻のギター・ソロを披露しております。
2曲目「オールウェイズ・オン・ザ・ラン(Always on the Run)」は、全英41位。強烈なギターリフに導かれる、ヘビー・ファンク・ロック。スラッシュとの共作で、こちらはギター・ソロに入る前に「スラッシュ」とコールしています。アルバム・タイトルは、この曲の歌詞から拝借。
3曲目「スタンド・バイ・マイ・ウーマン(Stand by My Woman)」は、全米76位・全英55位。感動的なバラード。ジョン・レノンが降臨しています。
4曲目「イット・エイント・オーヴァー・ティル・イッツ・オーヴァー(It Ain't Over 'til It's Over)」は、全米2位・全英11位。ストリングスを入れた軽快なソウル・ナンバー。カーティス・メイフィールド辺りを意識していると思われますが、私はスタイル・カウンシルを思い出しました。
5曲目「モア・ザン・エニシング・イン・ディス・ワールド(More Than Anything in This World)」は、ささやくように歌われる壮大な曲。
6曲目「ホワット・ゴウズ・アラウンド・カムズ・アラウンド(What Goes Around Comes Around)」は、ホーンと共に淡々と進む曲。印象的な、間奏のフリー・ジャズ風のサックス・ソロは、当初マイルス・デイヴィスに依頼して内諾を得ていたようです。結局、マイルスの病気で実現しなかったのが残念です。
7曲目「ザ・ディフェレンス・イズ・ホワイ(The Difference Is Why)」は、4曲目のシングルB面。ギター、ベース、ドラムスのシンプルな演奏。これも、ビートルズやジョン・レノンの影響が感じられます。
8曲目「ストップ・ドラッギン・アラウンド(Stop Draggin' Around)」は、「ベースもギターも重ねて」といったセリフが冒頭に入る、軽快なギター・ロック。
9曲目「フラワーズ・フォー・ゾーイ(Flowers for Zoe)」は、3曲目のCDシングル・カップリング。アルペジオ・ギターとストリングスによる曲。当時3歳で、後に女優となる娘のゾーイ・クラヴィッツに捧げられた曲。
10曲目「フィールズ・オブ・ジョイ(リプライズ)(Fields of Joy (Reprise))」は、1曲目のリプライズ。聴いた印象は大分異なります。
11曲目「オール・アイ・エヴァー・ウォンテッド(All I Ever Wanted)」は、ショーン・レノンとの共作で、ショーンはピアノも演奏しています。ピアノとドラムスによるシンプルな構成ながら、終盤はボーカルが絶叫。
12曲目「ホエン・ザ・モーニング・ターンズ・トゥ・ナイト(When the Morning Turns to Night)」は、間奏のギター・ソロも感動的なロッカバラード。
13曲目「ホワット・ザ・ファック(What the Fuck Are We Saying?)」は、これまた淡々と進みながらも、サックス・ソロや終盤の実験的なアレンジなど、聴き所が多い曲。歌詞は、当時の湾岸戦争を意識したもの。
14曲目「バタフライ(Butterfly)」は、アコースティック・ギター弾き語り。
ボートラ15曲目「ライト・スキン・ガール・フロム・ロンドン(Light Skin Girl from London)」は、2曲目のCDシングル・カップリング。前作「レット・ラヴ・ルール」の20周年記念デラックス・エディションのボートラにも収録されたファンキーな曲。
同16曲目「アイル・ビー・アラウンド(I'll Be Around)」は、4曲目のCDシングル・カップリング。ブルース・ハープとパーカッションによる軽いノリの曲。
同17曲目「オールウェイズ・オン・ザ・ラン(インストゥルメンタル)(Always on the Run(Instrumental))」は、2曲目のCDシングル・カップリング。
同18曲目「イット・エイント・オーヴァー・ティル・イッツ・オーヴァー(12インチ・リミックス・インストゥルメンタル)(It Ain't Over 'Til It's Over(12" Remix Instrumental))」は、4曲目の未発表インストゥルメンタル・ヴァージョン。
同19曲目「イット・エイント・オーヴァー・ティル・イッツ・オーヴァー(イクステンデッド/ダブ・ヴァージョン)(It Ain't Over 'Til It's Over(12" Extended/Dub Version))」は、4曲目の未発表ロング・ヴァージョン。

レコード会社の意向で、オリジナルの日本盤と欧米盤では曲順が異なります。本来は、日本盤と同様に、13曲目の「ホワット・ザ・ファック(What the Fuck Are We Saying?)」を1曲目に持って来たかったようですが、「Fuck」という放送禁止用語を使った曲を1曲目に収録することを反対されたとの事です。
そういう意味では、オリジナルの日本盤がレニーの意向による曲順だと思いますが、この21周年記念盤は、日本盤でも欧米盤に準拠した曲順となっています。
したがって、従来の日本盤に慣れ親しんだ人には、違和感が残るかもしれませんね。

Disc2
1曲目「ライディング・オン・ザ・ウイングス・オブ・マイ・ロード(ラフ・デモ)(Riding On The Wings Of My Lord(Rough Demo))」は、アコースティック・ギター弾き語りによる、未発表曲のラフなデモ。
2曲目「イット・エイント・オーヴァー・ティル・イッツ・オーヴァー(ホーム・デモ)(It Ain't Over 'Til It's Over(Home Demo))」は、アコースティック・ギター弾き語りによる、Disc1・4曲目のホーム・デモ。以下、ホーム・デモは全て音が悪いです。
3曲目「ホワット・ザ・ファック(ホーム・デモ)(What the Fuck Are We Saying?(Home Demo))」は、アコースティック・ギター弾き語りによる、Disc1・13曲目のホーム・デモ。
4曲目「ザ・デイフェレンス・イズ・ホワイ(ホーム・デモ)(The Difference Is Why(Home Demo))」は、アコースティック・ギター弾き語りによる、Disc1・7曲目のホーム・デモ。
5曲目「ライディング・オン・ザ・ウイングス・オブ・マイ・ロード(ファンキー・ヴォーカル)(Riding On The Wings Of My Lord(Funky Vocal))」は、1曲目と同じ未発表曲のスタジオ・デモ。歌詞はほとんど鼻歌です。
6曲目「ライディング・オン・ザ・ウイングス・オブ・マイ・ロード(インストゥルメンタル)(Riding On The Wings Of My Lord(Instrumental))」は、1曲目と同じ未発表曲のスタジオ・デモ(インストゥルメンタル・ヴァージョン)。
7曲目「フレイムド、ライイング、クライング(インストゥルメンタル・セグエ)(Framed, Lying, Crying(Instrumental Segue))」は、未発表曲。ただし、わずか22秒で終わってしまいます。
8曲目「スタンド・バイ・マイ・ウーマン(インストゥルメンタル)(Stand By My Woman(Instrumental))」は、Disc1・3曲目の未発表インストゥルメンタル・ヴァージョン。
9曲目「ストップ・ドラッギン・アラウンド(ライヴ・イン・ロッテルダム)(Stop Draggin' Around(Live In Rotterdam Nov.15,1991))」から13曲目までは、91年11月15日のオランダ・ロッテルダムにおける未発表ライヴ・ヴァージョン。
10曲目「オールウェイズ・オン・ザ・ラン(ライヴ・イン・ロッテルダム)(Always On The Run(Live In Rotterdam Nov.15,1991))」
11曲目「フィールズ・オブ・ジョイ(ライヴ・イン・ロッテルダム)(Fields Of Joy(Live In Rotterdam Nov.15,1991))」
12曲目「スタンド・バイ・マイ・ウーマン(ライヴ・イン・ロッテルダム)(Stand by My Woman(Live In Rotterdam Nov.15,1991))」
13曲目「モア・ザン・エニシング・イン・ディス・ワールド(ライヴ・イン・ロッテルダム)(More Than Anything in This World(Live In Rotterdam Nov.15,1991))」
14曲目「オールウェイズ・オン・ザ・ラン(ライヴ・イン・ジャパン)(Always On The Run(Live In Japan))」から16曲目までは、91年7月の川崎におけるライヴ・ヴァージョン。Disc1・3曲目のCDシングル・カップリング。
15曲目「ストップ・ドラッギン・アラウンド(ライヴ・イン・ジャパン)(Stop Draggin' Around(Live In Japan))」
16曲目「ホワット・ザ・ファック(ライヴ・イン・ジャパン)(What the Fuck Are We Saying?(Live In Japan))」

デモは1、2回聴いたら十分なので、Disc2はやはりライヴ音源が聴き所ですね。
特に、オランダの未発表ライヴは、観客も一緒に歌っているのが分かり、熱気が感じられます。

Youtubeで「イット・エイント・オーヴァー・ティル・イッツ・オーヴァー(It Ain't Over 'til It's Over)」のPV映像を見つけたので、ご紹介しましょう。


同じくYoutubeの「オールウェイズ・オン・ザ・ラン(Always on the Run)」のPV映像です。
 


同じくYoutubeの「スタンド・バイ・マイ・ウーマン(Stand by My Woman)」のPV映像です。
 


同じくYoutubeの「フィールズ・オブ・ジョイ(Fields of Joy)」の音源です。