「コクトー・ツインズ(Cocteau Twins)」の88年9月発表、5th「ブルーベル・ノール(Blue Bell Knoll)」を聴きました。

僕が持っているのは、05年に発売された紙ジャケット、03年リマスター。

コクトーツインズ5-1
(ジャケット表)

コクトーツインズ5-2
(ジャケット裏)

コクトーツインズ5-3

コクトーツインズ5-4
(ジャケット内側)
3面開きで、中央左からCDを出し入れする仕様。

コクトーツインズ5-5
(帯表裏)

自分が一番洋楽にのめり込んだ、80年代の名作をピックアップして聴いています。
先日のエブリシング・バット・ザ・ガール「アイドルワイルド(Idlewild)」に続いて、第104弾はコクトー・ツインズ。

スコットランド出身のコクトー・ツインズは、エリザベス・フレイザー(ボーカル)、ロビン・ガスリー(ギター)、サイモン・レイモンド(ベース)の3人組。

このアルバムは、5作目(全英15位・全米109位)。
超個性的なエリザベス・フレイザーのボーカルとUKニューウェーヴらしい残響音のあるギターが、唯一無比の耽美的な世界を構築します。
以前書いたブログはこちらです。

1曲目「ブルーベル・ノール(Blue Bell Knoll)」は、終盤ドラムスが加わって、一気にUKロックっぽくなる曲。「イヒヒヒ」って歌う所が耳に残ります。
2曲目「エソル・ブロス(Athol-Brose)」は、92年に三菱自動車「エメロード」のCMソングに採用され、日本独自のCDシングルとしても発売された曲。
3曲目「キャロラインの指先(Carolyn's Fingers)」は、全米モダン・ロック・チャート2位。行進のようなリズムとバグパイプを思わせるギターがスコットランドを感じさせます。エリザベスのオペラのようなボーカルも素晴らしいですね。この曲は大好きです。
5曲目「イチ・グロウボウ・ブロウ(The Itchy Glowbo Blow)」は、アコースティックなギターと流れるようなメロディーが印象的な曲。
6曲目「チコ・パフ(Cico Buff)」は、ゆったりとしたリズムの中に、高揚感がある曲。高低使い分けたボーカルが巧みですね。
8曲目「スプーニング・グッド・シンギング・ガム(Spooning Good Singing Gum)」は、パーカッションを取り入れ、エリザベスのボーカルが全開する曲。
9曲目「キッスド・アウト・レッド・フロートボート(A Kissed Out Red Floatboat)」は、ミニマルなシンセが目立つ曲。
10曲目「エラ・メガラスト・バールス・フォーエヴァー(Ella Megalast Burls Forever)」は、多重ボーカルによる幻想的な音世界が広がる、はかなくも穏やかな曲。

一般的には、84年発表の3rd「トレジャー(Treasure)」が最高傑作と言われているようですが、実は聴いたことがありません。
でも、このアルバムも後期最高傑作と推している人が多いようなので、聴いて損はないでしょう。
個人的には、3曲目「キャロラインの指先」が群を抜いて好きで、やはりこの曲は本当に神懸っていると思いますが、前回のブログにも書いた通り、個々の曲云々より、アルバム全体を通してこの世界観に浸るのが正しい聴き方でしょうね。
それと、コクトー・ツインズはオフィシャルで歌詞を発表していないようで、このCDの再発に当たって、歌詞と対訳の掲載を交渉したものの、実現しなかったと日本語解説書に書かれていました。
確かに、何を歌っているのか、さっぱり分かりませんね。欧米人も聴き取れないようです。
歌詞も分からないので、エリザベスの自由奔放なボーカルも楽器の一つと捉えるのが、これまた正しい聴き方のような気がします。

Youtubeで「キャロラインの指先(Carolyn's Fingers)」のPV映像を見つけたので、ご紹介しましょう。



同じくYoutubeの「チコ・パフ(Cico Buff)」のPV映像です。