kindleで割引になっていたので、山岸涼子さんの「こわい話」を購入しました。
でも、電子書籍で怖い話を読む勇気がなくて、ずっとそのままにしておいたのですが、
美しい口絵イラストなどは電子書籍ならではの特典!
そして、読んでみたら、山岸さんや周囲の女性漫画家さんなどの霊体験などで、
思っていたほど怖くなくて安心しました(すみません)
私のなかでは、山岸涼子さんは少女漫画の大家であると同時に、
稲川淳二ばりのオカルト通であると思っていました。
あまたある作品はどれも素晴らしいけれど、なんだか怖くて手にとらなくなっていました。
電子書籍のなかで割引になっていない作品が「ブルーロージス」でした。
というか、中古本しかAmazonにはありませんでした。
1999年に発売となった文庫本ですが、買わないわけにはいかない気持ちになって購入したところ、
まさかの、本当に怖い話がありました。
最初の最初にギリシアの神様の話から始まる作品は、なんと原発の話でした。
ウクライナのチェルノブイリ原発事故、そして日本の原発の話です。
この作品が描かれたのは、なんと1988年です。
福島の原発事故が起こったのは2011年ですから、それよりも23年も前の作品です。
遅まきながら、私も改めて、原子力発電のメカニズムを理解することができました。
これは、幽霊以上に怖いことだと思いますし、
福島の大きな事故が起きてから12年もたった今、
だんだん原発や放射能のことを心配する人も少なくなってきたのではないでしょうか。
鎌倉わくわくサロンでは、2021年10月に、ウクライナの歌手カテリーナさんが来てくださって
伝統楽器で弾き語りをしてくれたことがあります。
まだ、ウクライナの戦争も始まる前のことでした。
幽霊よりもなによりも怖い話です。
この作品をみんなにもっと知ってもらいたいと思います。
さて、話は幽霊に戻りますが、
山岸涼子さんの作品にはたくさんの体験談が描かれています。
幽霊だけでなく、タイムスリップや、不思議な話などなど。
鎌倉は、武士が戦をしていたことなどもあってか、
幽霊めいた話や不思議な話、民話のような話もたくさんあります。
地元の内装屋さんや水道屋さんなどのなかには感じやすい人もいて、
「あそこの家(場所)は出る」みたいな話をする人もいるらしいです。
私はというと「幽霊」という特定のものはさておき、
不思議なことは嫌いではなく、体験もないわけではありません。
でも、怖い話や怨霊は苦手です。
最近は幽霊よりも人間が怖い。
SNSで詐欺や殺人などを請け負ったりする事件など、ぞっとします。