私は「本を出したい」という方のサポートをしたり、「本を出したらどうですか?」とお声をかけたりしています。

 

先日も、ある方が「本を出したいのだけれど、相談にのってほしい」ということで、何度かお会いしました。

 

その際に言われたことは「いくらかかるか、見積もりを出してほしい」ということでした。

 

ちょっと待って!! それはちょっと順番が違いますよ!!!

 

ということで、本を出したいという方のために、ちょっとだけ書いておきます。

 

 

本を出すには、いくつかの目的があります。

 

知名度をあげたい。自分の考えを周知したい。名刺代わりに配りたい。作品として残したい。儲けたい、など。

 

まず、だいたいの人はわかっていると思うけれど、シロウトがいきなり本を出して「印税が儲かる」ことは宝くじくらい、ありません。

 

でも、自費出版ですごーーーーーく儲けている人たちもいます。やり方次第では儲からなくはありません。

 

では、儲けるにはどうしたらいいか。

 

たとえば、クラウドファンディングで事前申し込みを受け付けて資金調達するとか、

集客セミナーで集めた人たちに高額な教材を売りつけるとか(高額でなくても大量のシリーズビジネス書を販売するとか)

 

コミケで人気が出そうな作家や作品を集めるとか(実際にそれで成功した人を知っていますが)

いずれにせよ、「儲ける」出版というのは、従来の出版ビジネスとはちょっと違うような気がします。

 


いまや、大手出版社でなくても、ひとりでも本は作れるソリューションはあるし、

資金調達も、販売方法も、利用できるものがたくさんあります。

 

 

 

でも、

 

一番大切なことは、

 

誰のために、

 

どんな内容の本を創るか、

 

ということ。

 

 

絵本でも、ビジネス書でも、小説でも、エッセイでも、論文でも、写真集でも、

 

誰でも、出版できます。

 

そして、その本に共感する人たちがいれば、予約や寄付など、資金調達も不可能ではありません。

 

もちろん、

 

どんな紙にするかとか、何部印刷するかとか、経費がどのくらいかかるかとか、

予算も大切ですが、

 

でも、

 

資金より前に、「企画」が重要だっていうこと。

 

そこのところを考えるのが、編集という仕事だったりするかな、と、私は思います。