昨日は、女性の情報化研究会で、
内閣府の男女共同参画課「仕事と生活の調和推進質」の参事官の方にお話を聞いた。

要点として、乱暴に3つあげるとすると、

●高齢化社会=女性の労働力が重要。にもかかわらず、妊娠出産で仕事を辞める人が多い

●日本は世界のなかで、女性管理職などの比率が低い

●まずは行政などから、女性が活動する場を増やす努力をしていこう

ということだと、私は理解した。

確かに、「男女の差はない」という人もいるけれど、まだまだ決定権がある場所は男社会。

女性の活動躍進について各党の幹事長が集まって話した会合があったらしいけれど、

その写真も当然のように、おっちゃんばっかり。

政治経済分野では、これからもっともっと、女性が活躍するチャンスはあるかと思うものの、

既得権益にすがっている男性たちがどこまで席を「本気で」譲ろうとするのだろうか、とも思う。

政治活動・政党のなかで女性が増えていくのはよいと思うけれど、

社内で、女性がキャリアアップするにはどうしたらいいか、ということまでも、国が考えてくれているというのは、手厚いにも程があるような気もしなくもない。

先月、ある企業における女性のスキルアップについての取り組みを聞いたときにも、
「大企業のOLさんたちは、なんと恵まれたことだろう」と思ったものだが、
妊娠・出産・子育てについて、
周囲のみんなが、わがことのように心配してくれるだけではなく、
その間のメンタルなことから、仕事のキャリアまで、あれこれあれこれと会社が手厚くフォローしてくれるのである。
ああ、そんな会社に入れたら、安心して結婚出産子育てが出来るわい、と思うけれど、
会社は会社で、実はあんまり嬉しくはないのだという話もあった。

社員がぼかぼかと有給やら産休やらをとって、ファミリーサポート制度だのワークライフバランスだのといって休みまくるので、あとのフォローが大変なのだとか。

そんなことを聞けば聞くほど、中小企業では無理でしょう、とも思う。

ましてや、零細企業やマイクロ企業、自営業だったら、誰もサポートしてくれないので、
自分のことは自分でやるしかないじゃない。

実は日本は大企業よりも中小零細企業のほうが96%くらいを占めていて、
独立自営やフリーランスとなると組織がないから実体がわかっていない。
わかっていないから、労働組合もなく、なにも支援が及ばない。

内閣府の人に「起業家というのはどうなんでしょう」と聞いたら、
「経済産業省に聞いてください」と言われ、
「そうまで大きくない、家庭内起業やSOHOはどうでしょう」と聞いたら、
「内閣府として、そうした個別なことには(支援や施策は)考えられない」とのこと。

独立自営はつらいんだな。結局、頼るものは自分しかない。

だからこそ、女性起業家は女性起業家を助けなくちゃいけないと思うんだけれど、
小さい仕事をしている人ほど連携が難しい。

昨日の会に参加していた、某テレビ局有名番組の名プロデューサー(女性)が、
「私は女性に苛められたことはないけれど、助けてもらったのは男性ばかりだった」と言っていた。
「できる女性は苛めている暇はないけれど、助ける暇もない」ということなのかしら。

閑話休題。

話を戻すと、

独立自営の人はさておいて、

企業のなかで雇用されている女性は、これからどんどんチャンスがある。可能性がある。
キャリアアップや、管理職、役員などへの道が開かれていくチャンスが増える、ということだ。

「ああ、もう、こんな会社、やめちゃいたい」と思っているOLさんがいたとしたら、
たとえすがっても辞めないで、頑張ってのし上がって、
自分がやりたいことを実現できる会社にする立場になっていくことだ。

会社が応援する。国が応援する。

なんとありがたいことではないか!

そうやって、地位と権力を身につけた女性が増えた暁には、
ぜひ、女性の後輩や仲間を援助し、支援し、協力してほしいと思う。

太っ腹で、アネゴ気質な、女親分が、たくさん生まれたら、
日本はもっともっと、いい国になるように思う。