私は、自分は注意欠陥障害だと思っている。
そう思うと解決がつくことがたくさんあるので、勝手にそうと決めている。

たとえば、道具について。

私のなかでは「ハサミ=ものを切る道具」という認識が薄い。
「ハサミ」という相対的な表し方ではなくて、ひとつひとつが「紙を切るもの」「封筒を切るもの」「紐を切るもの」というように細分化しており、それらは「」文房具というカテゴリーに一緒にいれられなくて、目的別の置場が漠然とある。

同様に、筆記用具も、用紙や、内容によって、色味や太さや書き味や書体が違わないと落ち着かない。

とにかく、あらゆるものにわけのわからない目的と理由が存在するため、置き場所も点在する。

うちのなかのあちこちに、いろいろなものがあるということは、すなわち、片付けられない症候群なのです。

普通は、部屋がすっきりと片付くと気持ち良くなるものですが、私の場合、自分のなかでの「置き場所」があるため、雑然としているほうが安心するんですね。

なので、たまに整理整頓したあとというのは、べらぼうに気分が悪くなり、ものの置き場所が納得できず、あっという間に雑然とした状態に戻るというわけです。

しかし、それが深刻なストレスにならないのは、持ち前の脳天気さが幸いしているのでしょう。
(脳天気だから雑然とした暮らしになるのかもしれないけれど)

そんな話を、アメリカ帰りの山田さんにしたら、山田さんの場合は「僕は、いろいろ持ってるなかから選びたいタイプだから、結局、ものが増える」とのこと。

どうやら、ものが多いのは私に限ったことではないのかもしれません。