国連人口基金 東京事務所所長の池上さんから、
書中お見舞いメールが届きました。
以下、一部転載させていただきます。
暑中お見舞い申し上げます。
2007年は、「妊産婦の健康を守るイニシアチブ(Safe Motherhood Initiative)」
という世界的キャンペーンの20周年にあたります。
これは、国連人口基金(UNFPA)を含む国際機関や
母子保健の分野で活動する国際的NGO等10組織が共同で実施する、
妊娠・出産が原因で亡くなる母親を救うための世界的な運動です。
出生10万人に対する妊産婦死亡数は、
日本ではわずか5.7人なのに対し、
アフリカや南アジアなどでは数百、数千を超える国々もあり、
開発途上国における妊産婦の健康に関する深刻な状況は、
この20年間ほとんど改善されていません。
国連人口基金は、来年2008年のG8サミットと
TICAD IV(第4回アフリカ開発会議)を視野に入れながら、
途上国政府やNGOと協力し、
妊娠・出産についての正しい情報を提供し、
適切な医療を受けられるよう、
女性の社会的・経済的な地位の向上のために活動を展開しています。
国連人口基金のもう一つの大きなニュースとしては、
今年の3月にプルニーマ・マネが
国連人口基金のプログラム担当の新事務局次長に就任したことです。
新事務局次長は、
以前は国連エイズ合同計画の政策・科学的根拠・パートナーシップ担当部長を務め、
管理部門の中枢として同計画の発展に寄与するなど、
ジェンダーとエイズに関連した課題に先駆的に取り組んできました。
新事務局次長の指導力は、すべての女性、男性、
そして子どもが健康な生活を送り、
平等な機会を享受できる世界を実現するために活動する
国連人口基金にとって、大きな推進力となると思われます。
また、国連の効率性向上のため国連改革が進められていますが、
その中で国連システムが、より結束し有効に機能するため
"一つの国連"が提唱されています。
日本においても、昨今のODAの現状や日本の国際協力のあり方について、
日本に在る国連機関が結束して政府に働きかけるという動きが出てきていますが、
国連人口基金東京事務所もこの働きかけに積極的に参加しています。