埼玉県小川町は、金子美登さんの霧里農場をリーダーに、

有機栽培農家が増えている。

そんな人たちの文集が2年に1回、発刊されている。

そのなかから、勝手に抜粋させていただいた。




時間を自由に使える事に、

時々しみじみと「ああ、いいなぁ」と感じる。

一番気持ちの安らぐのは、

畑で、繁りすぎていない雑草の草むしりをしている時だが、

こういうときはあまりなく、

たいてい繁りすぎて安らいではいられず

ムキになって除草するようになってしまう。

自分でつくったものを食べられるのは

自己満足の極地。(岡本自然農園)


農業をはじめた頃には見えなかったり

わからなかったものが

毎年毎年新しい発見のように

身に入ってくるとき、

農業という仕事を通じて

自分が豊かになっていることを感じる。

それはたとえば、

地下足袋を通して感じる土の感触の違いとか、

草をひきぬくとき

雑草によって根っこの切れる感触が違うとか。

(田下農場)


種子まきをし、成長の手伝いをし、収穫し、食う。

その一連の行動を一人の人間が責任を持って見守ることが出来ること。

細分化されまくっている現代社会のなかで、

これは相当ぜいたくなことだと思う。(河村農場)


とってきたばかりの野菜を

サッと料理して食べる時、

「あ~、おいしいっ!

もう、都会には住めないな」

と思う。

(もぐら農園)


「おがわまちの有機農業」(小川町有機農業生産グループ)

連絡先:〒355-0312 埼玉県比企郡小川町上横田309-1