埼玉県小川町で有機農業を営む金子美登さんを訪問した。


安全でおいしい野菜をつくりたい
農薬も化学肥料も使わず、
自然の有機的な循環のなかで野菜をつくりたい

農林水産省の農業者大学校で農業を学びながら、
金子さんは有機農業という道を選んだ。


霜里農場(http://www.shimosato.com/ )には、
いろいろな知恵と、工夫と、技術がたくさんあった。


まずは、悠々自適な猫ちゃんが3、4匹で出迎えてくれるが、
そのむこうの囲いのなかには、1対の七面鳥と30羽ほどの合鴨が
にぎやかに同居している。


そのほか、鶏小屋には平飼いの鶏たち(50羽くらい?)がいるし、
畑のむこうにはカップルの牛と、1頭の子牛がいる。

人に慣れている子牛は、まるで猫のようにじゃれてきて、
スキップする姿がなんとも愛らしい。


畑には、葱やほうれん草や白菜など、
いろいろな野菜が、それこそ思いつきのように植えられているが、
病害虫から守りあうための仕掛けのひとつなのだという。


間伐材と廃品を利用して造ったガラス張りの温室、
家畜の糞尿や野菜残渣を使ってつくるバイオガス、
業者から無料で分けてもらえる木材のチップを活用したたい肥づくりなど、
利用できるものはすべて利用する。


自宅にはソーラーパネルがあって、
太陽熱を利用したり、オンドルのような床暖房設備があり、
住み心地もよさそうな仕組みがほかにもあるようだった。

「オーガニック・ガーデン」と呼ぶにふさわしい


循環型の家庭菜園だが、
ここで造られたたい肥や技術は、
近隣の農家にも分け与えられてきたため、
一体の農家はすべて、いまでは有機栽培だ。


つづく→