先週、1年前にサイバーエージェントを

辞めてワンオブゼム を起業した、

武石社長と食事しました。
彼は05年新卒入社でAmebaの元GMです。
新会社設立と同時に、当社のVC部門から

ワンオブゼム社に投資させてもらい、

同時に事業提携を結びました。

現在は業績もかなり好調で、
他の投資家からも資金調達の話しが

次々舞い込んで来ているようです。

実はこのような構想は、だいぶ前に
「CA EXIT」という名前であした会議で、

私から提案していたものでした。
武石社長はその時の私のチームメンバー

のひとりでした。

「当社は投資育成業(VC)を行っています。
ネットビジネスに詳しく優秀な社員を

数多く抱える当社は、

そのような社員が辞めて起業する際、

スタートアップ段階で投資をし、

起業の難しい局面を事業と人の面で支援し、

レイターステージで一部株を売却し利益確定、

上場によって再度キャピタルゲインを得る」

対象をよい経験を十分積んだ社員に絞ること。

上層部が抜けることは必ずしも悪いことでなく、

組織の活性化に繋がることなども付け加えました。

社員にも新たな選択枝が増えて、
事業的にも確度が高く、リターンも大きく

素晴らしいアイデアに見えたのですが、
何故か当時の多数決制だったあした会議で

負けてしまいました。
会社の幹部ばかりの参加者の過半数に否定され、

大変気分を悪くした大人気ない私が

「じゃあ、もうやらない」と言ってお蔵入り

にさせていたアイデアです。

独立や起業するということを、

元居た会社にお世話にならないことだと

思い込んでいる人も居ますがそれは

もちろん間違いです。
利用できるものを全て利用して、少しでも

成功への確度を上げていく覚悟も無く

成功するほど独立は甘いものではありません。
特に社会的な「信用」は大きな障壁になり、

資金調達、採用、取引などで苦戦している

うちにゲームオーバーになりかねません。

その意味でも元居た会社のお墨つきを得る、

よい制度だと今でも思ってます。

ワンオブゼム社と武石社長には、

ぜひ成功例となって、お蔵入りしていた

CAEXITを復活させて欲しいです。