幻冬舎の新聞広告のコピー、
『信義を守ろうとする人間が組織で評価されることはないのか―』
の一言に興味を惹かれ購入した新刊小説「告発の虚塔」
を読みました。
告発の虚塔/江上 剛
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「沈まぬ太陽」「白い巨塔」などの山崎豊子さんの
作品を知ってから、大組織内部の権力抗争に
興味が沸いて仕方ありません。
政治や企業では、超エリートが大勢集まって、
普通の人が見ても分かるような明らかに間違った
判断をするときがあります。
しかし、個人で見るとやはり優秀です。
それが不思議で仕方なかったのですが、結局
個人の出世欲、功名心、嫉妬、保身、
そんな自分勝手な考えが引き起こしている
のだと思います。
そして自分勝手な人を評価し上層部に据えてしまい、
そんな上層部が増えていくに従って、
組織の腐敗が始まっていくのだと思います。
この小説の中でも外部の人間が聞けば
呆気にとられるようなシーンがたくさん出てきます。
今のところ、当社とは異次元の世界で、
だからこそ小説で読むと面白いのですが、
将来にわたって冒頭の「信義を守ろうとする人間」
を評価できる会社でありたいと思います。
ちなみにこの本の作家・江上剛さんは、
昨年の日本振興銀行の役員逮捕の際に代役として
急遽社長に就任された方です。