2009年、サイバーエージェントは大きな転換点を迎えた年となりました。

10年前、上場し多額の資金調達をしたときから、
ずっとメディア企業として発展を目指すといい続けてきましたが

なかなか決定打を出せませんでした。

5年前に、Amebaを成長のメディアの軸に据えてからなかなか

思うように事業拡大できませんでした。

今年、ついにAmebaは100億PVを超えて、株式市場からも

マスコミからも就職希望者からも、インターネット・メディア企業
として評価されるよう会社が変わってきました。


同じタイミングでインターネット広告代理事業もサブプライム危機の

余波を耐えていた時期を乗り越え、力強く復調してきました。
2009年の後半は、当社の上半期のスローガン「進軍開始」に

ふさわしい状況になってきたと思います。


つい最近ふと「ビジョナリーカンパニー2」を読み返しました。

ベンチャー企業が偉大な企業へ「飛躍」を遂げる条件について

書かれた本です。



劇的な転換は重い弾み車のようにゆっくり進む。
同じ方向へ繰り返し押して、何度もまわして、
ある日、勢いが勢い呼んで、回転が加速して、
重さが逆に有利に働き、突破の段階に入る。

とある。

外から見ると、何か特別なことが起きたかのように
見える劇的な転換点も、中から見れば地味な努力の
積み重ねでしかありません。

当社が今後、劇的な飛躍を遂げられるかどうかは、
転換点に差し掛かって勢いがついてきた”今”に掛かっています。

一方で足元には解決しなければいけない課題は山積みで、
予断を許さない緊張感のある状況でもあります。

2010年は気の抜けない、重要な年になりそうです。


インターネット業界全体の変化についても少し触れると、
2009年は大きく動いた年だと思っています。

特に今年の後半、日本国内でもミニブログ(twitterやAmebaなう)と、
mixiのオープン化のふたつは革命的といえるほど変化をもたらしました。

ミニブログの登場によって、これまでweb2.0で経験した変化したよりも
圧倒的に情報のスピードと量と、コミュニケーションが増えました。

mixiのオープンソーシャルは、巨大なネットメディアを持つ会社が
更に大きくなり、新興ベンチャーは太刀打ちしずらいというこれまでの
流れを変えました。
逆にこれまでと同じ概念でやっているメディアは窮地に追い込まれる
可能性も出てきたと思います。

海外でも同様に、Facebookなどがオープン化していることに加えて
クラウドの登場により、日本のネット企業の海外進出は
成功の確度が上がり、コストは下がりました。

2010年、インターネット業界は今よりもっと熱くなりそうです。



サイバーエージェントは3月で上場10年です。

上場時のように株価は高かったけど、未熟な会社で中身スカスカ
という訳では、今はもうありません。

人とカルチャーが育ち、事業が育ち、ブランドが育ち、
取引先との長い信頼関係を築いてきました。

私自身も今年は結婚を果たしたことによって、何か精神的にも
仕事に対して充実してきた気がします。

ちなみにサイバーエージェント社内は、皆が年頃ということもあって
今年来年は結婚、出産ラッシュです(笑)


転換点から飛躍へ』。条件は整ってきたと思います。

なんだか2010年はとても明るい未来が待っている気がしてきました。

ことしも一年、ありがとうございました!