とある子会社の役員を任せていた30歳くらいの社員が、
「起業することにしたので、来年中に会社辞めます」
と言ってきました。
(ずいぶん、ゆっくりとした計画だな・・)
と思いながらも、この手の話にはもうだいぶ以前から慣れてます。
早めに言ってくれたことに感謝しつつ、
「じゃ、あとの引継ぎを万全にお願いします」
と告げたら、
「○○(その子会社の社長)も社員として入社します」
と言われました。
(社長も辞める??)
・・ならその子会社、たたむしかない。
何故だかすぐに諦めがついて、そもそもの疑問を聞いてみた。
「なんで社長が社員として入社なの?」
すると、
「ぼくが社長をやりたいからです」
と彼は無邪気に言ってのけました。
それを聞いてなんだか脱力し、私からの最後の言葉として、
「起業というのは本当に大変なんだよ。ほとんどの人は失敗するんだよ」
「やりたいとかそんな思いつきだけでは・・・」
云々かんぬん。
・・無気力にそんな小言を言いつつ目が覚めました。
何故かハワイから帰ってきてから毎朝6時30分ピッタリに
目が覚めます。
先日、今も現役バリバリの起業家の大先輩の方が、
「おれの周りの経営者なんて、もうほとんどいないよ・・」
「バトルロワイヤル並みの生存率だよ」
と寂しそうにおっしゃってました。
私はたかだか10年ちょっとですが、
本当に同世代の起業家も周りからどんどんいなくなります。
倒産、私的整理、会社売却、社長解任、リタイア、エグジット、
逮捕、不祥事、行方が判らなくなった人もいました。
最近は起業すること自体は簡単になりましたが、
成功するのは非常に難しく、
もし運良く軌道に乗せられたとしても、
その先、会社を継続的に続けていくことは更に困難です。
「メッキがはがれて、叩かれて、どん底から這い上がって
これたら本物の経営者になる可能性あるね」
という、その先輩起業家の言葉が胸に沁みました。
〈追記〉早合点した日高から「誰?」というメールが来ましたが、
冒頭の話は夢の話しですよ。念のため