かねてよりサドルの修理やフレーム塗装のタッチアップなどで取り上げてきたキャンピング車のオーバーホールが漸く終わり、昨日オーナー様の元へ無事に帰りました。

 

Before

30年以上物置に放置されていたので埃まみれです。ただ、屋外放置では無かったので致命的な損傷はなく、レストアと言うよりはオーバーホールしてやれば走れる状態になりました。

 

基本的にはショップオリジナル組立でフレームもハンドメイドなのですが、何故か泥除けはマスプロ社の流用と思しきものが付いていて、余計な穴が開いていたり電装コードが反対側に通っていたりと困った状態です。

 

酷使を物語る傷もいたる所に有ります。FDはディオーレのツーリング用。オーナー曰く「本当は違うものを付けたかったのだが、予算の都合と当時最新型の性能でこれにした」との事です。

 

ダイナモから出た電線はガードを跨いで右側の穴からガード内へ入っています。BB部でガードから出た電線はダウンチューブの外側をシフトワイヤーに沿って配線されていました。フレームにはチェーンステーとヘッド下部に電線内蔵用の穴は開いているのに・・・。

 

After

交換した部品はタイヤ、ブレーキシュー、ワイヤー類、ハンドルバーテープ等の消耗品とネジ部が損傷していたブレーキレバーのみです(別の理由でFDも交換)。

フレーム塗装はタッチアップと磨きで蘇りました。その他、各ベアリング部の清掃とグリスアップ。

 

ガードの余計な穴はアルミテープで塞ぎました。

ランプ用の電線もフレームに内蔵し、ガード→キャリアもなるべく目立たない位置に配線し直しました。

 

FDはオーナー様たっての希望でユーレーへ交換しました(変速性能は良い)。40年来の心残りが漸く解消されたと喜んでいただけました。

 

ここまでご覧いただいて、キャンピング車なのに4サイドバッグ用のキャリアは?とお思いになった方も多いと思います。キャリアは錆が酷く、とりあえず使う予定の無い事から、再生方法をオーナー様が検討中です。