女の子は、おそらく物心ついた時から「おんな」なのだろう。
幸か不幸か我が子と呼べる娘はいないので、詳しいことは語れない。
だが、 まだ小さな女の子を連れた父親を見ていると、
かわいいと感じる反面、驚かされることがある。
家族連れで賑わう、港に面した赤レンガ倉庫。
4~5歳と見られる女児と、その後を追う父親。
何があったかは知らないが、女児は、しきりに父親から逃げる。
これだけなら誘拐事件にも見えるが、
女児が「パパきらいっ」と半べそをかきながら逃げるので、
親子であることは間違いなさそうである。
ひたすら逃げる女児に、執拗に追う父親。
それとも、ひたすら追う父親に、執拗に逃げる女児か。
いつまでも逃げる挙げ句、ついに女児の口から出た言葉は、
「パパついて来ないでよぉ」である。
これではまるで、彼氏を遠ざける女のようである。
男でも姉妹に囲まれて育ったならともかく、そうでない者から見るとなんとも厄介なものである。
そう思うのは、自分が男だからかも知れないが、
以前、老いた母がもめた挙げ句に、興奮して泣き出した折、
なだめようとして肩に手をのせたところ、「さわらないでよっ」と全く予期せぬ反応を示した。
それと今目の前の親子の光景が、女の年代も親子の立場も正反対なのだが、
どこか重なって見えた。
さらにもうひとつ、あるプールの更衣室での光景を思い出した。
夏休みの時期で、父親に連れて来てもらった3~4歳の女児が、
プールからあがって男子更衣室のシャワールームで水着を脱ぐ際、
自分で出来るからと父親を外で待たせ、カーテンを閉めてもらう際に言った言葉が、
「パパ見ないでね」である。
かわいいと言えばかわいいが、この歳にしてと思うとなんともおそろしい。
やはり年齢に関わらず、物心ついてから死ぬまで、彼女達は「おんな」なのだろう。
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Shibu's Laboratory Photo#273 にて、
これら5枚の画像とともに 鶴田まこ (Createur ) フォトシリーズ 計9枚を掲載しました。
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by SIGMA SD1 Merrill + 35mm F1.4 DG HSM A012




