Published on FINEART-PORTUGAL in Portugal.
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1.展示テーマについて
昨年5月に開催した個展「車窓 On My Way Home」に続いて、
今回の個展も「小江戸」の異名で知られる川越の
CLOUD GALLERY を借りての開催となった。
会期は5月23日(土)~5月31日(日)、月曜と火曜を除く7日間。

友人の誘いもあって自分だけでは足を運ばないような自然環境の中で、
滝や湖沼などを撮る機会に恵まれつつも、
それらの作品をまとまった形で公開することが無いまま月日が過ぎていったこと。
さらには、この数年で顕著になってきた「水」を巡る社会問題など、
日常の中で水道の蛇口から出て来る水を当たり前のように使うわれわれ日本に住む者にとって、
世界の中でもこの国がどれだけ水資源に恵まれかつ貴重なものであるか。
またそれがこの先も当たり前に続くほど安易ではないであろうこと。
それらについて一見すると美しく清々しい自然風景を介して、
その裏に潜む課題として再認識する契機のひとつになればと思い、
このテーマとタイトルを選んだ。
以下が、作品とともに設置したステートメント全文である。

無論、そのような課題抜きに作品そのものを楽しむこと、
まずは見ていただくことだけでも作者としてとてもありがたい。
2.作品の展示方法と選定について
まず、作品のプリントサイズに関して、昨年の個展ではすべてがA4サイズであったが、
今回の展示では2倍のA3サイズを主体に構成した。
自然環境ならではの細密さや迫力ある描写をより表現し鑑賞していただくこと。
また、正面に配した2作品だけは額装とともにプリントサイズをA4に変え、
主となる作品が風景を広くとらえているものが多い中で、
自然の中のごく一部分を切り取った内容で単調化を避けてみた。
ギャラリー内に入って左側が夏の風景、右側が冬の風景で、
撮影場所は異なるが季節によって異なる水が作り出す景観を切り替えた。
構想を練り始めた段階では、すべて夏に撮影した作品で構成するつもりでいたが、
折よく年末に冬の猪苗代~裏磐梯を撮影させてもらえる機会に恵まれ、
これで夏と冬の日本の自然景観の変化とともに鑑賞してもらえるようになった。
ちなみに夏の撮影場所は主に軽井沢周辺の滝と、四万ブルーと呼ばれる群馬の四万川である。
どちらの場所において撮影した作品であっても、選定はより「水」を感じられるものに限定した。
夏の風景同士、また冬の風景同士であっても、配置によって単調な並びとなったり、
あるいは唐突な変化に違和感を感じることの無いよう、
それぞれのシーンや静と動・色彩の変遷に配慮し、また途中にアクセントを設けるなどした。
それについては夏冬を通してギャラリー全体についても同様である。

3.期間中の動向について
結果から申し上げると期間中の来場者数は、のべ90名。
昨年の約70名を超える結果となり、感謝の念に堪えない。
無論、土曜日曜と平日で差があるのは言うまでもないが、
平日であっても観光で立ち寄った方々や、海外からの旅行客、さらには、
ギャラリー前でバスを待つ間に気になって、後のバスに乗る覚悟で入って来てくれた方など。
友人、知人が遠く川越まで来ていただくことがありがたいのは言うまでもないが、
たまたまガラス越しに見えた作品に興味を持って、わざわざ来ていただけるのもありがたい。
また今回、市立美術館にも写真展のDMを置かせていただいたのだが、
それを手に取って来ていただいた方がいたことも嬉しい驚きであった。
期間中は幸いまとまった雨もなく、さりとて5月とは思えぬ高い気温であったり、
ある日には近所の火災で周囲が消防や救急で長時間騒然としたこともあったが、
大事にも至らずにこうしてまずまず盛況のうちに終えられた。


4.全日程を終えて
今年もまた個展の機会をいただいたギャラリーオーナー・大村氏に感謝申し上げる。
そして、会期中ご高覧いただいたすべての方々に御礼申し上げる。
千葉、茨城、神奈川など遠方からお越しくださった方々。
お忙しい中で時間を割いて川越まで足を延ばしていただいた方々。
写真を通じた多くの方とのご縁は出展者冥利に尽きます。
作品へのありがたいご感想とともに、
この期間は特に暑さが身に沁み、展示を通して涼しさを感じるとのお言葉、
さらには過分なお心遣いなど、あらためて皆様ありがとうございました。