新普免でも運転出来る消防車 森田ポンプが開発 | 紫のぼやき日記

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去年施行された改正道路交通法で、普通免許で運転できる車両の総重量が引き下げられたことを受けて、改正後に普通免許を取得した消防団員でも運転できるY200系トヨエースorダイナの消防ポンプ車が開発され、31日、公開されました。

この消防ポンプ車は、大手消防車メーカーの森田ポンプが開発したもので、東京都江東区で開かれている「東京国際消防防災展」で公開されました。

去年3月に施行された改正道路交通法では、普通免許で運転できる車両の総重量が「5トン未満」から「3.5トン未満」に引き下げられました。

総務省消防庁によりますと、去年4月1日の時点で、全国の消防団が消火活動に使う消防ポンプ車などの車のうち、37.5%が「3.5トン以上」で、法改正後に普通免許を取得した団員が運転できなくなるおそれがあると指摘されています。

今回開発されたトヨエースのポンプ車は、総重量がおよそ3.2トンで、車体の材料を従来とは別の軽いものに変えたほか、排ガス規制をクリアできるエンジンを搭載しているということです。一方、価格は、従来の「3.5トン以上」のものと変わらないということです。

消防ポンプ車の販売にあたっては、国への届け出が義務づけられていて、総務省消防庁によりますと、道路交通法の改正後、3.5トン未満の消防ポンプ車が届け出られたのはこれが初めてだということです。

森田ポンプの尾形和美社長は「新しい免許制度でも運転できるポンプ車を提供し、日本の消防力が低下しないよう努めていきたい」と話していました。

新ポンプ車に全国の自治体も注目

今回開発されたトヨエースには、全国の自治体から注目が集まっています。

去年3月に施行された改正道路交通法では、これまでの「普通免許」と「中型免許」、それに「大型免許」に加え、3.5トン以上、7.5トン未満の車両を運転するための「準中型免許」が新たに設けられました。

このため、「普通免許」で運転できる車両の総重量は、これまでの「5トン未満」から「3.5トン未満」に引き下げられ、3.5トン以上の車両を運転するためには「準中型免許」の取得が必要になりました。

山形県の天童市消防署の担当者は「普通免許で運転できるトヨエースがどんな車両かと関心があって見に来ました。こういう車が開発されることで、若手の団員数の増加につながればと期待しています」と話していました。

また、山口県の岩国市消防団の担当者は「小型のポンプ車なのでホースがどのくらい載るのかを見に来ました。いろいろな車両を開発してもらい、ありがたいです」と話していました。

消防ポンプ車をめぐっては、今回の新しい車両の開発の動きに加えて、総務省消防庁が、ことし1月に全国の自治体に対し、消防団員が「準中型免許」を取得する費用を助成するなどして、道路交通法の改正後も消防ポンプ車を運転できる人を確保するよう求める通知を出しています。

NHKニュース