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ベンチャー弁護士の挑戦ブログ

ベンチャーローヤー!
挑戦を続ける弁護士のブログです。

本日、経団連及び日弁連が共同主催した
「グローバル法務時代の法務戦略」に出席してきました。

その際に、法律事務所内外の弁護士事情を経験した
私なりの法務部デザインの方法について一つの結論めいたものを書いてみます。

予算編成権と人事権が与えられた前提の
どちらかというとトップマネジメント又はCLO向きです。

1.どのような法務体制がベストか。

よく法務経験者を採用すべきか。
法曹資格者を採用すべきか。

という悩みを耳にします。

それは、どのような法務体制にすべきかという。
自社の事業に向き合い、その体制に適切であれば採用すべきですし、
適切でなければ採用しないというシンプルな結論に帰着します。

例えば、ここで実際シンプルな契約取引数が多い企業で、
法的論点があまりない企業であれば、大半はルーチンワークなのが
実際ですので、このようなルーチンワークを正確にこなせる人材が
予算上・組織上ベスト人材です。

例えば、たまに耳にするのが新たに法務部を組成するので、
法曹資格者である新人弁護士を採用するという話も聞きます。
断言してもいいですが、できるわけがありません。

勿論司法試験合格者ですので、素養は相対的に高いものの
企業取引もマネジメントも、契約修正もしたことのない人材に、
一から任せてもそれは経験値になりません。

それならば、法曹資格者でなくても一定の法務経験者の方が、
確実に適任者です。

そのため、人材ありきの戦略ではなく、
まず自社のフェーズ、自社の事業に鑑みた適切な法務組織を考える。
このシンプルな発想なしに、安易に法曹資格者を採用したミスマッチを
何例も耳にしています。


2.その法務体制にマッチした人材をどのように採用するか。

さて、1.で法務体制を考えた上で、その体制にマッチした人材を
配置する必要があります。

特に、グローバル企業であれば、一定の法務プラクティクスのある人材、
とりわけ部下に多くの外国人材を抱えることになる法務部長であれば、
法曹資格者である必然性が増してくるのも現実的です。

諸外国の法曹資格者で組成する法務を創る上で、そのマネジメントを行う者が、
本社国の法曹資格者であることはマネジメントの信頼性に繋がるのも現実です。
実力主義の観点から法曹資格者か否かは関係ないとの考えでいましたが、
諸外国のスタンダートに照らしたマネジメントの必要性も考慮に入れ、
考えを改めました。

グローバルスタンダードの例外として、法曹資格者以外の配置も
考えられますが、基本的には例外であることの基本を学びました。
中では、部下の7割が既に外国人である法務体制も耳にするようになりました。

個人目線でいえば、もはや英語というスキルは当然として、
・大規模グローバル法律事務所でのプラクティクス経験
・諸外国での留学経験

の2点はデフォルトで有していなければ、
そもそもマーケットにすら流通しないような現実の話もあり、
この下りは、とても重く受け止めなければいけないと認識しました。
実力は、この条件を満たした後の話です。

3.採用した後にどのように育成するのか。


育成方法も議題に挙がりました。
正直に企業の本音としては、外国の留学経験を終えた人材の採用が
最もコストパフォーマンスが良いとの意見がありました。

デフォルトで「留学経験のある法曹資格者」が良いという前提では、
その留学コストは1千万を超す場合もありますので、その後の弁護士を採用する
ことが企業からすると合理性があるからです。

その経験値を有する弁護士であれば、適切な育成すべてを吸収できる。

逆に、新卒弁護士は採用しない方針との意見が多数でした。
やはり外部のプラクティクスは必須との意見が占めました。

・外部環境の違い
・クライアント複数の立場を経験している立場の違い
・責任の違い

この3点の相違から、初めのキャリアを外部弁護士として過ごしているか、
内部弁護士として過ごして方は、履歴書上確実に見るとの意見がありました。
言語化できない感覚で考えていたものが、ようやく言語化できました。

育成の前提の人材に重きを置き、後は何をしてもその人材なら
育ち切る人材の登用に力を入れているようでした。

以上、主に3点ですが、
改めて勉強になり、法務人材のグローバルスタンダードに触れた瞬間でした。