12月9日(月)
本日、みんなの党を離党した。
平成21年8月8日の結党大会に参加していた者の一人としては、まことに断腸の思いである。
記者会見等でも既に述べたが、離党の最大理由は、同党が「結党の原点から大きく逸脱してしまったこと」にある。
「脱官僚」「地域主権」「生活重視」この旗の下、政策を軸に政界再編をめざすのが、同党のそもそもの「立党精神」だったはず。また、同党は自ら「政策の党」を標榜して、自由闊達な議論ができる数少ない党であることが、メンバーの自慢だった。
ところが、いつの間にか同党は、超党派の勉強会に出席しようとすると、たとえ政策テーマが党の「アジェンダ」に明記してあるものであっても、「新党準備行為」「反党行為」との烙印を押され、所属議員をまるで「犯罪人」扱いし、「事情聴取」を受けさせる党になってしまった。党内議論を尽くした政策を実現するには、まず他党議員の理解と協力を求めていくのは当たり前のことだ。
もちろん私自身、これまでも党の会合等で「党派を超えた政策活動の重要さ」を主張し、その自由を求めてきたが、残念ながら昨今では、それに関わると「除名する云々」等という言葉が党内で聞かれるようになった。
政治家にとって政策立案・形成、そして実現は「命」である。その活動の自由を束縛されることは、耐え難い。
また、いわゆる「一強他弱」の国会では、今般の特定秘密保護法の強引な採決・成立にみられるように、「巨大与党」の暴走をストップさせることができない。与党の暴走を止め、国会に緊張感を取り戻すためにも、政策を軸とした何らかの野党連携・共闘・再編は不可避である。
そして、今度こそ本当の意味で「政権交代可能な政党体制」をこの日本に確立するため、その「起爆剤」になるべく、離党を決断し、険しい道であることは覚悟の上で、前進することにした。
これまでご指導をいただいた渡辺代表、永らくお世話になった同僚議員、そして党員・支持者の皆さんには衷心より感謝を申し上げる。かって故渡辺美智雄先生が仰ったとおり「派閥の前に党がある、党の前に国がある」。これからの我が国のあるべき政治を党派を超えて自由に論じ、それをダイナミックに実現するために、これまでの仲間の方々と別れるのは「私人」としては大変つらいことではあるが、「公人・政治家」としてはやむを得ない。
「政治家の評価は棺桶に入ってから定まる」。我々の今回の行動が「日本政治の転換点になった」と、あとあと多くの人たちから評されるよう、またその意気込みを持って、未来を力強く切り拓いていきたい。
この数日間、ご心配をおかけしたことに心からお詫びを申し上げ、また、ご激励をたくさん賜ったことに御礼を申し上げ、離党にあたっての言葉としたい。