3日連続で今日もがんセンターの診察でした。

一昨日はPET検査を受けて、急遽呼び出されての転移がんの告知。つらく重苦しい日でした。

昨日は、消化器外科の診察および面談、耳下腺がん手術と転移がんの抗がん剤治療のどちらを優先するか。

結果、耳下腺がん切除術を優先し、それに次いで、転移がんの抗がん剤治療、を進めることを決断しました。

今日は、その方向で進めるとして、頭頚部外科との確認の診察の予定でした。

入院日、手術日はGW明け早々、それぞれ5月7日、8日と決定していましたが

まず頭頚部外科の診察。

手術の説明文書が交付され、それに沿って説明がありました。

「耳下腺腫瘍(悪性扁平上皮癌)および咬筋腫瘍(悪性)の切除術」

病態は、「これまでの諸検査から食道がんの転移」と明記されていました。

その他、両肺(特に左肺)、左鎖骨上リンパ節への転移も明記されてました。

術前の画像検査では、顔面神経が描出できず、神経と腫瘍との位置関係は術中に判明するらしいですが、

耳下腺および咬筋ともに浅葉(表層)に留まっておらず深葉に及んでいる可能性が高く、

顔面神経麻痺リスクは高いん~つらい。

整容面の問題(瘢痕、陥凹、術創)は必ず残る、顔面神経麻痺の回復は難しい、

開口障害は改善するとは限らず、手術により開口にかかわる筋肉周囲を切除するためむしろ開口障害が酷くなる可能性もあるえ!?

つらい文言が並んでいます。

仕方ありません、先生の手術に身を委ねるしかありません。

そこから、大きな問題が。

開口障害

全身麻酔をかける場合、気管挿管チューブを通常、口から喉を経由し、気管まで入れて、麻酔中の呼吸を行うのですが、

今現在、上と下の歯は7mm程度しか開かず、口からの気管挿管ができないとのこと

やむを得ず、鼻からファイバーを使いながら気管深部へチューブを挿管するか、あるいは、耳下腺がん手術に先立って、気管切開術を行い、

喉の下の気管に孔を開けるか、いずれかの処置が必要

前者(経鼻チューブ)は、この後の再診察で結局NGになります(食道亜全摘しており、逆流リスクがあるため、術中に万一、逆流した場合、生命リスクとなる)。結局、手術中の呼吸を確保するため、耳下腺腫瘍切除の前にまず、気管切開(気管開窓)術を行うことになりました。

その診断を受けて、麻酔科医の診察。

今回は、予定手術時間(3~4時間)、術後の侵襲が、昨年11月に行った食道亜全摘手術に比べて、小さいことから、

あの硬膜外麻酔は必要なく、通常の全身麻酔のみ、ということでした。

ただし、やはり、喉から気管に孔を開け、チューブを挿管する気管切開術を手術前に先行するとのことでした。術後2日程、喋れなくなるそうで筆談の準備してください、と。

お薬外来、入院前説明、を済ませ、再度、頭頚部外科の診察。

担当K医師同席の上、ベテラン医師(F部長)の診察でした。

右頬のがんを触診しながら、耳から顎にかけての切開ライン、を入念に事前チェック。

耳の前の唾液腺も切除していく模様

額、眼へ向かう(上側への)顔面神経はどうしても切除せざるを得ない。口の中から腫瘤に向かえないか、器具が入らないから無理か

咬筋、耳下腺、両方の切除となると、皮膚を捲る範囲がかなり広くなるどうする?

ベテラン医師が問題点を指摘、整理しながら、色々喧々諤々して、確認を進めてくださいました。

そこで、気管切開に関して、大問題発生。

食道亜全摘手術のあと、胃を管状を延ばして、喉で吻合していますが、その胃管の経路が胸骨後経路

普通の人なら喉を切開して、容易に気管にアクセスして孔を開けれるらしいのですが、食道がん手術をした僕の場合は、

胃管と気管の位置関係が普通の人と異なっており、スペースがなくて胃管に傷をつけるリスクが極めて高く、気管切開術ができない、と!

かといって、食道と胃のない僕の場合、経鼻挿管も逆流リスクのため不可能。

麻酔科医を合わせたカンファレンスが改めて必要らしく、手術日は延期せざるを得ない、

1週間延期となってしまいました(入院日5月14日、手術日15日)。

その場で、僕の喉を触診しながら、CT画像と繰り返し、甲状腺や軟骨、太い静脈との位置関係をチェック。

さらに思いっきり上を向いて、喉を触診したり。どうしても1cmも余裕がないらしく、難易度が高すぎる、、、と。

随分長い時間、色々可能性を探っていただきました。

打開策の案として、気管切開の方向を通常縦に切るのを横に切って行う。そのうえで何か新しい処置を追加する

あるいは別の位置を試みる、出血リスクに備え、処置の準備を整えておく、

気管切開の後、胃管を操作し気管にスペースを作って、さらに別の孔を開け、気管挿管する(2か所切開する?)、

麻酔科医師と連携し、可能な限り細い挿管チューブを選択してもらう、

最終的な処置方法が決まったのか決まってないのか、その場ではしっかり告げられませんでしたが、

年配のベテラン医師をも悩ませ、答えを出せないような状況でした。


耳下腺手術  開口障害のため気管挿管不可  麻酔時の呼吸確保のため気管切開術の追加  食道亜全摘のため気管切開困難  複数のプラン検討 実際どうする??(未確定)


ただし5月15日手術は決定。右頬が痛くて、少しでも早く切除してほしかったですが、止むを得ません。

気管挿管術の追加は意外ですが、よろしくお願いします!の心境です。

今日も会計は220円。明日からのGW楽しみます。